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自分自身のことはコンサルできない


「自分のことをコンサルできずして、他人をコンサルする資格はない」みたいなことを言う人がいます。

僕は、これは間違ってると思います。僕は「自分自身のことをコンサルすることはできない」と考えています。正確には、(自分のコンサル以前に)正しく「自分の現状」を見つめることは非常に難しいと考えます。

たとえば「体重計に乗るのが怖い」という人は多いはずです(自分もその1人)。体重を知るのが怖いということは「本当の自分を知るのが怖い」ということです(正しく現実を把握しない限り、問題解決を進めることができないのにもかかわらず…)。

そういうふうに、誰しも目を背けたい現実は持っていると思っており、また、そういう事実であるばあるほど直視することは難しいと思うのです。


隣人を苛立たせたければ、彼らに関する事実を語りなさい。

(ピエトロ・アレティーノ)



ドラマなどで、よく「うるせぇ!自分の身体のことは自分が一番よく知ってる!」というセリフが出てきますが、これも違うでしょう(こういうセリフを吐く人に限って、たいてい後で病気が悪化したりしますね)。

マンガ「ドラえもん」には「目はどうして前についてると思う? 前向きに生きていくためだよ」という名言が出てきますが、一方で「目は他人を見るためについている」のであり、自分を見るようには作られていないのだと思います。


体重計に乗るのを怖がるコンサルタントが、コンサル先の企業に「計数管理をしっかりやりましょう」と説く矛盾。でも、「自分のことを正しく見つめられる人などいない」という前提に立てば、それは当然のことではないでしょうか。

仲間内で勉強会を開くことの意義の1つはそこにあると思います。自分で自分のことが見えないからこそ、仲間内での比較や仲間からのフィードバックを通じて「自分」を把握するわけです(逆に、それが機能していない勉強会や研究会はとてももったいないと言えます)。


以前より、僕には「ある改善点」がありました。かなり以前から頭の片隅にはあったのですが、見て見ぬフリをしていました。しかしながら、最近自分が「壁にぶつかっている」と感じるのはおそらくそれが原因なのでり、さすがにそろそろ、なんとかしないとなぁと思っているのであります。


「英国王のスピーチ」に学ぶコンサルティングのあり方(後編)


「英国王のスピーチ」に学ぶコンサルティングのあり方、前回の続きです。


(3)表面的な問題でなく、クライアントの「本質的な問題」にフォーカスすること

 ⇒当初、ローグは発声トレーニングなどの物理的な治療法に取り組みます。しかし、途中で王の「過去のトラウマ」が、彼の吃音症(きつおんしょう)の真因になっていることに気づき、それを乗り越えることで根本的な解決を目指そうとします。

コンサルティングにおいても「表面的な問題」と「本質的な問題」があります。たとえるなら「風邪を治す」のか「風邪になりやすい体質や習慣を改善するのか」ということです(診断士試験でも「真因」という言葉がよく飛び交っていますね)。コンサルティングにおいては常にこの2つを区分し、短期的に解決を目指す目先の問題と、長期的に解決を目指す根深い問題の解決を図る必要があります。


(4)クライアントが自発的に行動するよう仕向けること

 ⇒映画の後半において、ローグは王を挑発して「あること」を言わせます。そして、それは吃音症を乗り越えるために王自身が口にする必要のある言葉でした。治療が進みつつも最終的な決め手には欠けていた状態でしたが、それをきっかけに王の意識が変わっていきます。

コンサルティングにおいても、いくら素晴らしい解決策を進言したところでクライアント当人が「やる」という覚悟や「やりたい」という意欲を持たなければその推進は困難です。絵に描いた餅で終わってしまいます。

覚悟や意欲を持っていただくために「挑発」するのはリスクがあるかも知れませんが(笑)、「やろうじゃないか」とか「やりたい」と思わせるコミュニケーションのとり方を考えるべきだと思います(このあたりはコーチングの話になるかも)。



以上、4つのポイントを挙げてみました。地味(ながらも良作)、という評価が見受けられる本作ですが、コンサルタント(志望者)なら必見!…とまではいいませんが、コンサルタントとしての仕事のやり方を考えるうえでの1つの例として鑑賞してみたらおもしろいのではないかと思います。


なお、この映画のタイトルが示すとおり、ラストシーンに英国王の一世一代のスピーチがあります。その直前、王はローグに対してお礼の言葉を言います。そのセリフは、コンサルタントであれば一度は言われてみたいセリフなのです。

どんなセリフかは、実際に観てご確認ください( ̄∀ ̄)

「英国王のスピーチ」に学ぶコンサルティングのあり方(前編)


映画「英国王のスピーチ」を観てきました。これは言語聴覚士ローグが英国王の吃音症(きつおんしょう)の治療に取り組み、王としてふさわしいスピーチができるようになっていくまでの話です。




これは、歴史上の事実を(脚色を加えて)再現したドラマであると同時に、この映画はコンサルティングにおける「クライアントとコンサルタント」の理想的なかかわり方を示しているようにも思えました。

以下、私が感じた4つのポイントを挙げてみます(ややネタバレ注意)。


(1)クライアントとコンサルタントの関係は「対等」であること

 ⇒治療の開始にあたって、ローグ(コンサルタント側)は王(クライアント側)に対して対等な関係であることを求めます。「平民のくせに生意気な」と王は当然反発しますが、最終的にしぶしぶ従います。そして、そうやってスタートしたがゆえに王に対して言うべきことは言えるようになり、成果を築いていきます。

 私も、基本的には顧客とコンサルタントは対等であるべきだと考えます。顧客を尊重・尊敬することや顧客志向で行動することは大切ですが、それが行き過ぎてしまい「顧客に言いたいことが言えない」「顧客の言うことはなんでも従う」状態に陥ってしまったら、(顧客が常に正しいのではない限り)十分な成果は出せないはずです。

 特に「仕事を失う恐怖」を持ってしまうと、「こう言ったら嫌われるかな…」と躊躇してしまい、毅然とした態度や率直な会話ができなくなってしまうのではないでしょうか。対等な関係を維持するためにはこういった場面で働かせる勇気や自信が必要だと考えます。もちろん、顧客の信頼や尊敬を勝ち取るうえでは実力の裏付けも必要でしょう。


(2)短期間で「小さな成功」を実現すること

 ⇒ローグは、最初にある方法を使って王に「成功体験」をもたらします。最初はその奇抜な方法に無意味だと感じて怒って帰ってしまうのですが、後になってその方法がうまくいっていたことに気づき、再度彼を訪れます。
 
 以前ブログでも「Quick Win」という記事を書きましたが、初対面の顧客に対してコンサルティングをするうえではまず短期で「小さい成功体験」を出すことで、信頼を得ていくことが大切ではないかと考えます。

2次試験でも「短期的に売上を伸ばす方法」を聞かれることがありますが、それもそういう意図で出されているのではないかと推察しています。最終的な成果に対する「Quick Win」は何なのか、どうやれば出せるのかを実務でも検討すべきだと思います。


(次回に続く)
 

なぜ顧客志向が必要なのか


「コンサルタントは付加価値で勝負する」(都村長生・高橋俊介/東洋経済新聞社)という本では、マッキンゼーというコンサルティング会社のポリシーとして"Client Intereset First"(顧客利益第一主義)が紹介されています。

そして、その言葉の後には"Money Follows"(そうすれば、儲けはついてくる)という言葉が続くということも紹介されています。

ネットで探した限りでは原典が見つからなかったのですが、僕はこの考えには賛成です。経営者の方などから「なぜ、顧客志向が必要なのですか」と聞かれたら、僕は「結局、それが儲かるから」と答えるようにしています。「最も儲かる方法」かどうかは分かりませんが、「最も無難に儲かる方法」なのではないかと思っています。

「顧客志向」という言葉は、それだけで無批判に崇められがちであり、精神論・理想論・キレイゴトのみで語られることもよくあります。しかし、実際には「儲かるから、顧客志向で行く」、それでよいのかも知れません。


誠ブログで執筆を始めることにした


突然ですが、「Business Media 誠」というビジネス情報系サイトにおいてブログを書き始めることにしました。



Think! Think! Think! 〜中小企業診断士イノウエの思考術〜


ここのブログを読まれているのは診断士や受験生の方が多いと思うのですが、一方で、診断士関係者以外のビジネスパーソンに対して「診断士のやっていること、考えていること」を発信するようなブログを書きたいなぁと考えていました。

そんなおり、誠にてブロガー募集を行っていたので申し込んでみました。で、編集部の方との面談を経て、採用していただきました。

誠ブログは、一言で言えば「502教室のビジネス版」といった感じでしょうか。マーケティング/教育/小売/デザイン/アカデミックなどなど…多様な領域で個性豊かなブロガーが集まっています(ブロガーのオフ会も定期的にあるようなので楽しみです)。

自分としては、上述のとおり「中小企業診断士ってこんなことを考えて/やっているんだ」ということを発信することで、資格の認知度向上に貢献していければと意図しています。「診断士」という枠組みをはみ出て、幅広い分野の方との異種格闘技を楽しんでこようと思います。


ここのブログ同様、誠ブログのほうもご愛読いただければ幸いです(記事の内容がかぶることも多いと思いますがw)。

また、引き続きブロガー募集中のことなので、我こそはという方はぜひ応募をどうぞ( ̄∀ ̄)。
(「誠」は万単位のアクセスがあるサイトなので、それだけ読んでもらえるチャンスも大きいです)


今後、電子書籍は「ニコ動」風になる?


先日は、診断士仲間のミッチェル氏と46氏との3名で「iPadをいじろう会」という飲み会を開催しました。

趣旨どおり46氏のiPadをいじりつつ、そこで今後の電子書籍が作り出す読書スタイルについて語りました。

簡単に言えば、「ニコニコ動画の書籍版」になったらおもしろいと思います。


‥纏匳饑劼鯒磴


買った書籍の任意の部分にコメントを書き込める



書き込んだコメントは同じ本の読者間で共有できる。
(もちろん、ネタバレのコメントや品のないコメントは排除できる)






こういうイメージです。当然、内容的におもしろい部分や議論を呼ぶ部分は多くのコメントが集中するので一目瞭然です(忙しい人はそこを中心に読むという読み方ができますね)。

また、著者の主張に対してさまざまな意見が出てくるので、多面的な視点(ダイバーシティw)をもって読んでいくことができます。

実は、本を読むときには、著者からの一方通行な議論をインプットしていくだけではあまり学習効果は上がりません(実際、「これまで読んできた本の内容、どれだけ覚えてる?」と聞かれたとしても、あまり多くは覚えていないという方が多いのではないかと思います。自分もそうですが…)。

著者の主張に対して「自分はどう考えるのか」とか「自分のケースに置き換えるとどうだろうか」などと自分なりにウンウンと考えていくことで、はじめて読み手の血肉になるのだと思います。

"Easy come, Easy go."、苦しまずに身につけたものは、簡単にアタマから離れていってしまいます。


その点で、こうやって複数の議論を参考にしながら読んでいくことは、読み手の理解をより深めてくれると思うのです(同じ本の同じ部分に共感した読み手によるコミュニティが誕生することも考えられますね)。


このように、電子書籍は「いつでもどこでも買える」「保管場所に困らなくなる」などといった表面的なメリットだけでなく、読書のスタイルを根本的に変えていってしまう可能性を持っていると思うのです。

電子書籍の普及が、読書による学習効果を高める。1冊の本から、もっともっと吸収できる。多面的に考えることで、1冊をもっとしゃぶり尽くせる。

そういった時代が来ることを、僕は期待しています。


電子書籍を作ってみた。


今話題の電子書籍。どうやったら作れるの? っと疑問に思ったので調べてみた。


◆本もサイトも電子書籍化できる!電子書籍を簡単に自作する方法
http://www.plusmb.jp/2010/05/28/5583.html

上記サイトによると、どうやら電子書籍は「.epub」というファイル形式を作ればよいらしい。そして、そのためのエディタが下記。

◆SIGIL
http://code.google.com/p/sigil/
(英語ですが、上の「本もサイトも〜」のリンク先に使い方を説明したサイトの紹介があります)


実際にやってみたところ、動作がやや不安定ではありましたが、なんとか作成することができました。

そして、作ったファイルはたとえば下記のリーダーにて読めるとのこと。

◆Stanza
http://www.lexcycle.com/


iPhoneとWindowsPCの両方にインストールして同期すれば、iPhoneで読めるようになる。


…がなぜか自分の場合は転送がうまくいかなかったので(汗)、Dropbox経由で転送しました(Dropboxのフォルダに書籍のファイルを置き、それにiPhoneからアクセス)。


これでなんとか読めました。お手製ではありますが、自分の作った電子書籍がiPhoneで読めたときの瞬間はなかなか感激です。




自分のブログ記事からお気に入りのネタを10本ほど抜粋して「ゼロベース思考入門」という電子書籍を作ってみました。

http://bit.ly/avPGfS

Stanzaであれば、上記URLの文字列をコピーして、「ブックを取得」⇒「編集」⇒「Download Book from URL」を開いてペーストすれば入手できるはずです(PCからの同期ができればより簡単ですが
)。

もしiPhoneやiPad(こちらは動作未確認)をお持ちの方はお試ししてみてくださいm(_ _)m

非日常空間の中では「日常」を垣間見せない。


先日、twitterでこんなつぶやきをしました。

http://twitter.com/pepache/status/10762379467
「さっきまで制服着てた店員さんが私服になって「おつかれさまでしたー」と出ていくのを見ると、なんか舞台裏を見てしまったような残念な気持ちに、ちょっとなったりする。」


極端な言い方をすれば、ほとんどの小売店や飲食店は(程度の大小こそあれ)来店客に「非日常」(ハレ)を提供しなければいけないのだと思います。その店舗での飲食やショッピングの体験が、絶え間なく繰り返される日常(ケ)に対して刺激を与える。それが実店舗の役割であり強みなのではないかと思います。
(「ネットショッピング」は便利な存在ですが、実店舗という空間が持つリアリティやライブ感という点では決してかないません)


舞台に上がった役者さんが、もしいきなり普段着で出てきたらお芝居はぶち壊しになってしまう。店舗の店員さんにも、それと同じことが言えるのではないでしょうか。

非日常の最たる存在であるディズニーランドが、舞台裏や舞台外の姿を絶対に顧客に見せないのも同じ理由からだと思います。非日常の世界では、徹底的に日常を忘れさせなければならない。99%の非日常を演出していても、1%の日常を垣間見せてしまうだけで、すべては台無しになってしまう、という事実は案外見逃されがちです。


多くの中小小売業者や飲食業者は、ディズニーランドのような魔法の国を作り出せるわけではもちろんありませんが、少なくともその「日常を垣間見せない」という姿勢は真似ることができると思います。

以前泊まったあるホテルでは、フロントの後ろにあるドアが開いたときに、バックオフィスが丸見えになってしまっていました。「ホテル」も非日常性の高い空間の1つですが、書類が積み重なった事務スペースがドア越しに見えてしまうことで、気分は一気に日常モードに引き戻されます。


「日常を垣間見せてしまっている部分がないか」、これは実店舗が徹底的に確認すべき項目の1つではないかと思うわけです。



…まあ、店員さんが私服で帰って行くのを見て、「私服姿もまたかわいいね〜」というようなことも、時々あるんですけどw( ̄∀ ̄)

牛丼の吉野屋は「残飯」から顧客の声を知る


牛丼の吉野屋について書かれたある本によると「お客様が残した白飯の量で、牛肉の量や味の濃さがちょうどよかったか」を確認しているのだそうです。

以前、502教室ブログで「不満を感じてもそれを口に出してくれる顧客は1/20-1/50」という記事を書きました。100人中95人以上の不満を、企業は拾えていないわけです。

特に(吉野屋のような)ファーストフード業は回転率が高く、ゆっくりと食後の感想を述べてくれる顧客などいません。もちろん、アンケート用紙やWebサイトからの問い合わせフォームなどである程度「顧客の声」を拾えますが、もちろんそれで十分な顧客ニーズが把握できるとも思えません。

そこで吉野屋は「残飯が語る声」に着目しているのだと思います。そして、このような考え方は、飲食業に限らず応用できるのではないかと思います。

たとえば、店内が汚かったり設備に破損などのある小売店は「顧客に大切にされていないお店だ」と解釈することもできます。お客様に愛されていたり、好感を持たれたりしているお店は、お客様は大切に扱うと思います。逆に、どうでもいいと思っているお店や、店員の態度が気に入らなかったお店では、お客様は商品や設備をぞんざいに扱う傾向があるはずです。

「店舗の清掃が行き届いていなければ顧客満足度は下がる」という命題は正しいと思いますが、一方で、「顧客満足度の低下の結果として店内が汚くなる」のもまた真なのではないかと思います。(つまりスパイラルになりうるということですね)


アンケートやWebサイトなど、ニーズ吸い上げのための窓口は確立したうえで(それさえもできていない企業がまた多いのですが)、顧客がいた現場においてメッセージの痕跡が残されていないか、観察力を働かせるという発想もまた必要なのだと思います。


ビジネスモデルってなんなのか、よくわかっていない。


【「ビジネスモデル」とは?】

恥ずかしいことですが、よくよく考えてみると「ビジネスモデル」という言葉の意味が、実はまだよくわかっていないなあと思いました。「儲ける仕組み」とか言われるけれど、具体的にどういった条件が必要なのか、実際のところよくわかっていないのです。

wikipedia
ビジネスモデルは、利益を生み出す製品・サービス事業の戦略、収益構造を示す用語。(後略)

IT用語辞典

ビジネスモデルとは、ビジネスの仕組み。事業として何を行ない、どこで収益を上げるのかという「儲けを生み出す具体的な仕組み」のこと。特に、コンピュータやインターネットなどの情報システムを活用した新しいビジネス手法のことを指す場合もある。これを特許にしたものが「ビジネスモデル特許」である。(後略)

wikipediaでは根来龍之氏や国領二郎氏の議論が少し紹介されており、まあ、このへんを抑えておけばいいかなと思うのですが、もっと端的に自分で理解できないものかなと思うのであります。


【「ビジネスモデル」で連想する企業】

そこで、まずは「ビジネスモデル」と聞いたときによく採り上げられる企業や連想される企業を、思うままに挙げてみようと思います。ここから、共通のポイントが見いだせればと思うのです。

・デル
 ⇒サプライチェーンを構築し、短納期・低価格でPCを提供する仕組みを作りあげました。この意味では、ユニクロなどのSPAもビジネスモデルの一例。

・リクルート
 ⇒an、ゼクシィ、R25など、購入者にとっては安価な一方、情報を載せる法人から収益を得ているというモデル。

・ミスミ
 ⇒ユーザーに部品を売るのではなく、顧客の代理として最適な部品を購入する「購買代理商社」。

・プライスライン・ドットコム
 ⇒購入者が値段を提示して、それに売り手が入札するという「逆オークション」というビジネスモデル特許(日本未上陸)。

・プリンタとトナー
 ⇒「キャプティブ価格」という言葉がありますが、プリンタを安くしてトナーで儲けるというアレ。

・100円PC?
 ⇒これもキャプティブ価格と言えるかも知れませんが…PC本体が安い代わりにイーモバイルを2年間継続などの「縛り」があります。

・Google
 ⇒検索などのサービスは無料。広告で収益を獲得。

・富山の置き薬?
 ⇒置くだけなら無料、使った分だけ請求。オフィスグリコもこれに似てる。


【「ビジネスモデル」の共通項】

上記の企業やビジネスモデルのうち、複数のケースから導き出されそうなキーワードを指摘してみます。

・全体最適
 ⇒デルやミスミなどのように、最適なタイミングで顧客に納品するための(供給業者などの)「プレーヤー」が緻密に配置されています。

・ITの活用
 ⇒また、全体最適を実現するために、必然的にITの力が必要となります。また、プライスラインのようにネットが普及したからこそ登場してきたビジネスモデルもあります。

・一見、単体では儲からない(裏に仕組みがある)
 ⇒プリンタや100円PC、R25のように「一見、これ赤字じゃね?」と消費者が思ってしまう。もちろん実際には、その裏に「儲ける仕組み」があるわけなのですが。(そういう意味では「普通の商品を普通の価格で売る」のは「ビジネスモデル」とは呼べないのかも知れません)

・頭のよさを感じる
 ⇒「なるほど、そうやって儲けているのか」「それはナイスアイディアだ」と思わず唸ってしまうような要素が、ビジネスモデルにはあるのだと思います。商品やサービス自体ではなくて、あくまで「儲け方」に、頭のよさを感じさせる必要があると思います。実際、上記の例を見てもらっても、ほとんどの商品がそれほど斬新なものではないことがお分かりいただけると思います。

・継続的に大きな収益
 ⇒上記で挙げたほとんどの企業は大きな収益を上げています。賢いビジネスモデルを立ち上げることができたら、それは継続的かつ大きな収益を約束するものと言えます(だからこそビジネスモデル構築は難しいのですが)。

・真似しづらい
 ⇒これは必須要件ではないかも知れませんが…せっかくビジネスモデルが成功しても、模倣が容易であればすぐ後続企業に追いつかれてしまいます。プライスラインのように特許を取ることができれば理想ですが、そうでない場合はなんらかの参入障壁を作っておくことが望ましそうです。


【まとめ】

というわけで、自分が「ビジネスモデル」というときには「全体最適、IT、一見儲からない(裏に仕組みがある)、頭のよさを感じさせる、継続的に大きな収益、模倣困難性」といったあたりのキーワードを意識しているのだなぁと、整理していて気づくことができました。

診断士試験の話になりますが、平成18年度の組織事例では「ビジネスモデル」という言葉が出てきており、実は本番で上記のような複雑なことを考えてしまったため「そんなの80分で考えつくかよ」と絶望した覚えがあります。実際、答案にはそのようなアイディアは書けませんたし、今にして思えば出題者もそこまで期待してはいなかったのだと思いますが。

とはいえ、実際のビジネスでは、できることなら上記の要件に当てはまるような「ビジネスモデル」を構築できたほうが好ましいことは間違いありません。自分も「賢いビジネスモデル」を構築できるコンサルタントでありたいと思います。


とりあえず今度の研究会では、このあたりについて議論してみたいなぁ…( ̄ー ̄)

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