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チームの雰囲気をよくするための、5つの「あ」


これまで仕事をしてきて、「チームの雰囲気をよくするためには、こういう要素が必要だよなあ」と感じたものが5つほどありました。

そして、それらが偶然(というか強引に)「あ」で始まるということを発見したのでここで紹介します。自分の経験上、「よい雰囲気のチーム」ほど、これらが揃っているなと感じます。


(1)「あいさつ」

挨拶は人間関係の基本であるはずなのに、おろそかにする方は思いのほか多いように感じます。特にシステム開発などでデスマーチに陥り、職場がギスギスしているような場合など。「挨拶するエネルギーがあったら、仕事に注ぎ込んだほうがいい」と言わんばかりです。

しかし、(言うまでもなく)気持ちよい挨拶は、職場の雰囲気を気持ちよいものにします。追い込まれている状況にあればあるほど、挨拶くらいはリーダーが率先して気持ちよくいきたいところです。


(2)「ありがとう」

挨拶と同様に、なにかと「感謝」の気持ちを伝えること。ちょっと手伝ってもらったら、ちょっとアドバイスしてもらったら、お礼を伝える。(これもよく言われることですが)「言わなくても伝わる」なんてことはありえません。言葉にして伝えなければ、感謝の気持ちが存在しないのと同じです。

自分の経験でも、うまくいっているチームや組織ほど「ありがとう」が飛び交う数が多いように思います。


(3)「あそび心」

ダニエルピンクの「ハイコンセプト」でも「遊び心」の重要性が語られています。事例はいろいろとありますが、いつも感心してしまうのはこれ。Googleのオフィスデザイン。これ、少人数用の会議室です。スキー場のゴンドラが、そのまま会議室になっています。



以前も記事で書きましたが、「マジメでなければよい仕事はできない」という思いこみは取り去りたいところです。


(4)「アメちゃん」

アメやチョコなどのお菓子の「差し入れ」です。ちょっとしたことですが、甘い物によってリラックス効果をもたらしたり、疲れている人を労ったり、接触の少ない人と打ち解けるきっかけを作ったりと、意外と重宝するアイテムです。




(5)「アドバンス(Advance)」

強引ですが(笑)、「前もって」という意味です。仲間や顧客が期待したり必要としたりしていることを察知して、前もって行動する。

相手に「気が利くね」「助かったよ」などと言ってもらえることで、チームの雰囲気がよくなりますし、他のメンバーも「よし、自分もがんばるぞ」という気になります。




まとめると…

(1)「あいさつ」
(2)「ありがとう」
(3)「遊び心」
(4)「アメちゃん」
(5)「アドバンス」

いかがでしょうか。ほかに「あ」で始まるものがありましたらぜひ教えてください。

マーケティングはどこにでもある


10年以上前のことですが、こんなことがありました。

衆議院選挙がはじまる前、街中で何となく立候補者のポスターを眺めていたところ、たまたまその候補者本人が通りかかったのです。それで「君は選挙に興味があるのかね?」と話しかけられ、多少立ち話をしました。

(ちなみにその方は結局落選したのですが、その次の選挙で当選し、さらに数年後大臣になりました)

そのときに聞いた話。

「こういう選挙戦略の裏では、電○とか博○堂が動いてるんだよね〜」

広告代理店は企業の広告宣伝ばかりを仕事にしているものだと思っていたので、なかなか新鮮な驚きでした。

たしかに考えてみれば「商品を買うように消費者の心を動かすこと」と「選挙で投票するように有権者の心を動かすこと」には、共通点があるように思います。各広告代理店は党や立候補者からの依頼を受け、その候補者が狙うべきターゲット有権者の設定や、そのターゲットに伝えるべきメッセージのデザインを行っているのでしょう。

以前の記事「マーケティングとは、顧客の心を動かすこと」だと述べました。具体的には顧客の心を動かすために「誰に、何を、どうやって」を明確にすることです。

そう捉えるならば、「相手の心を動かす活動」全般には、マーケティングの考え方が適用できると考えられます。



たとえば、診断士試験で頻出の「インターナルマーケティング」も「従業員の心を動かすこと」だと言い換えられます。従業員(誰に)を深く理解し、その心を動かすための施策(何を)やメッセージ(どうやって)を考え出す。その結果としてモチベーションやES、CSが高まる。


また、診断士の研究会運営においてもマーケティング的な発想が求められています。会員はどういうニーズを持っているか。毎回の定例会をどう企画し、どうメッセージを発信すれば、より多くの会員に積極的に参加してもらえるか。その企画の見せ方やメッセージを少し変えるだけでも会員の反応は大きく異なってきます。

(本当のことを言えば、そんなことしなくても研究会には自主的に参加するのが当然なのですけどね。もし研究会に魅力を感じていないのであれば主体的に改善提案していくべきだと思いますし。それがコンサルタントなら当然の行動だと考えます)


また、よく言われることですが「恋愛」もマーケティングノウハウが活きると言いますね。自分が狙うべき相手の「ターゲティング」や、ライバルを出し抜くための「差別化戦略」など、マーケティングの考え方が当てはまる部分が多くあります。




選挙、インターナルマーケティング、研究会、恋愛。このように、マーケティングの考え方はビジネス以外の多くの分野に適用できます。それは、マーケティングが「相手の心を動かすための諸活動」という、人生において普遍的かつ不可欠な領域をカバーしているからと考えます。

もしマーケティングを学ぶ機会があるのであれば、それをビジネスにしか使わないのはもったいないことです。ぜひ多くの領域への応用を試してみてください。

そして、幅広く応用できるこの「マーケティング」を学んでみたいという方は、ぜひ今月の横浜創業塾にお越しください(←これが言いたかった( ̄∀ ̄))。


(「応用編」となっていますが、基礎編のおさらいもしますので、基礎編に参加していなくても問題ありません)

マーケティングとはなにか&なぜ必要か?


先日の「ビジネスモデル」もそうでしたが、これから創業する方を対象にしたセミナーにおいて「マーケティング」について分かりやすく説明する必要に迫られています。

マーケティングの定義を調べると、たとえばこんなことが書いてあります。

「企業および他の組織が、グローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。」(日本マーケティング協会)

…正直、これだとよくわかりませんね。セミナーでこれを受講者の方に教えたところで、正直、具体的に何をしていいか分からないと思われます。


【マーケティング=顧客の心を動かすこと】

マーケティングとはなにか。もしマーケティングを知らない人に聞かれたらどう答えますでしょうか。自分だったら「顧客の心を動かすこと」と答えると思います。これが僕なりの定義です(注:前回同様、アカデミックな厳密さよりも分かりやすさを重視しています)。

正確には「適切な商品を、適切な顧客に、適切な方法で伝える」ことで「顧客の心を動かすこと」です。

「商品」というのは「携帯電話」「自動車」のような単純なカテゴリーではありません。それがもたらすベネフィットとか提供価値といったものが含まれます。「顧客」も当然、具体的なセグメントを特定することが含まれます。「方法」というのは主にプロモーションのことです。

これら3つをきちんと設計できたとき、AKBやAppleのように、顧客の心を揺さぶるのだと考えます。

セミナーにおいては4P(4C)とかSTPとかAISASといったことも扱いますが、より包括的&本質的な理解を促すために、このような考え方があることを伝えていくつもりです。




【マーケティングは「ラクするため」に必要】

今回のセミナーに限らず、僕は「なぜそれを学ぶことが必要なのか」を時間をかけて伝えるようにしています。必要性を分かってもらえれば、自然と学習意欲が湧いてくると考えるからです。

では「マーケティング」はなぜ必要なのでしょうか? これにもさまざまな考え方があると思いますが、僕は「ラクするため」と答えるようにしています。

ドラッカー先生は、さすが本質を突いたことを簡潔に述べています。


「マーケティングの目的は、営業を不要にすること」


マーケティングをしっかりとやれば営業がラクになるというのは僕も実感があります。

具体名は出せませんが、僕が知り合いが勤めるある企業では繰り返しテレアポをしたり、足で稼いで頭を下げる営業が恒常的に続いています。

もっと差別化のある商品を考え出したり、集客のプロモーションを工夫したほうがいいのになあと僕やその知り合いは考えてはいるのですが、ワンマンで我が強いトップなのであまり口を出せないようです(おそらくトップ自身が根性営業で成功してきた方のようなので、その成功体験に囚われているのだと思います)。

テレアポや足で稼ぐ営業が必要な場面も企業経営にはなくはないですが、そればっかりでは非効率です。また、現場のモチベーションにも悪影響を及ぼします。実際、その企業では離職率が上昇していると聞いています。



一方でAppleやAKBが頭を下げて営業したなどという話は聞いたことがありません(もちろん、どちらも立ち上げ時には苦労があったはずです。たとえば以前、篠田マリコ嬢が秋葉原の路上でチラシを配っていたシーンをTVで見たことがあります)。マーケティングをしっかりやれば、顧客の方から自然と寄ってきたり、営業時に顧客からの前向きな反応を引き出しやすくしたり、といったことが実現するはずです。

マーケティングを軽視して営業で苦労する組織を作りたいか。あるいはマーケティングをしっかりやって、営業の負担を軽減する組織を作りたいか。セミナーにおいては、創業される方に問いたいと思っています。


【宣伝】

というわけで「マーケティングとはなにか&なぜ必要か?」について私見を述べてみました。

もっとマーケティングを詳しく教わってみたい、実践的な演習を通して自分なりのマーケティングプランを作りたいという方はぜひこちらの創業塾を受講いただければ幸いです。



「ビジネスモデル」を(多少乱暴に)分かりやすく説明する方法を考えてみた


今度やるセミナーの関係で、「ビジネスモデルとは何か」を簡単に説明する必要に迫られています。よく聞く言葉のわりには、定義が曖昧ですね。

そこで僕は、このように説明すると分かりやすいんじゃないかというのを考えてみました。


【前提】

「ビジネスモデル」という言葉が使われるとき、大きく3つの意味で使われているんじゃないかと僕は思っています。

1. ITを活用した新規性のある仕組み。つまり「ビジネスモデル特許」およびそれに準じるものを指すケース。

2. 「デルのビジネスモデル」「ユニクロのビジネスモデル」などのような「複雑なビジネスシステム(特にサプライチェーンを含む)」を指すケース。

3. 「DeNAのビジネスモデル」などのような「収益モデル」あるいは「課金モデル」を指すケース。

それぞれ微妙に重なるところもあります(たとえば「2」の構成要素として「1」が存在するといった状況もあるはずです)。ただし、今回は「3」に限定して述べます。

限定する理由は、今回のセミナーが創業志望者の方を対象にしたものだからです。「1」や「2」の意味におけるビジネスモデル、つまり「IT活用した新規性のある仕組み」や、「複雑なビジネスシステム」を設計する必要は、創業時点ではすぐには求められないと考えます。

しかし「3」については企業の業種や規模に関係なく適用できる考え方であり、かつ事業立ち上げに際して設計しておくことが望ましいものであるため、ここで対象とするわけです。


【ビジネスモデル=登場人物×シナリオ】

…と僕は捉えています。縦軸に登場人物をとり、横軸にシナリオをとるフォーマットを用意することで、大部分のビジネスモデルは表現できると考えています。

例えば、最もシンプルな「ビジネスモデル」はこのようなものです。




お客様が来て、商品とお金(収益)を交換する。典型的な小売業や飲食業など、ほとんどのビジネスはこの流れになっていると思います(何もヒネリがないので「ビジネスモデル」とは呼びにくいかも知れませんが)。


次に、プリンタとインクのビジネスモデルを例示します。




単純な売り買いですが、本体を安く販売しておいて、それに必要なインクを高利で売ることで収益を上げる。そこにヒネリがあるわけです。ゲーム機とゲームソフトの関係もこれにあたります。あるいはソーシャルゲーム(基本無料+アイテムに課金)もこれに近いかな。

(ただし、図では表現されていませんが、これを実現するうえでは「スイッチングコスト」の存在が前提になります。乗り換えが簡単にできるようではインクで利益を上げることはできません。また、このように表現し切れていない内容がある点では、このフォーマットはまだ不完全です)

ビジネスモデルを設計するうえでは、このように「横(シナリオ)方向に伸ばしたらどうなるか」を考えることがヒントの1つになります。

では次に、縦方向にも伸ばします。すなわち「登場人物の追加」です。




Googleですね。検索は無料ですが、そこに表示される広告から収益を得ています。

あるいは一般的なフランチャイズビジネス。フランチャイザーは加盟金やロイヤルティを収益源とします。




というわけで、ビジネスモデルを設計するうえでは「シナリオを複雑化できないか」「登場人物を増やせないか」を考えることが起点になります。




【まとめ】

ただ、当然「じゃあ、どんなシナリオにしたらいいの?」「誰を登場させたらいいの?」という質問が出てくるわけで、それらは依然として難問として残ります。

しかし、いきなり「ビジネスモデルを作れ」と曖昧に指示されるよりはまだ手がつけやすいはずで、まずはここからはじめてみることをオススメしたいのです。

なお、このフォーマットでビジネスモデルを描く際には、当然ながら

・それぞれの箱が論理的につながっていること
・どこかで利益が出るのかが明確になっていること

が必須条件になります。それらに留意しながら取り組んでみてください。

逆に言えば、この図がきちんと描けないうちは、まだ自分のビジネスのイメージがついていない、ということになります。

「客の質問はすべてクレームだと思え」


今は残念ながら閉鎖されてしまっているのですが、「G.A.W.」というブログがありました。とあるコンビニ店長が書いていたようなのですが、その洞察力の深さ、引き込ませる文章の上手さに感心してよく読ませていただいていました。

その中でひとつ、印象的な一文がありました。それは

「客の質問はすべてクレームだと思え」

というものです。

元記事はこちら(ブログは全文削除されていましたが、別のサイトに寄稿したものが残っていました)。

■質問に対して「善意」を与える人たち
http://getnews.jp/archives/224251


「客の質問はすべてクレームだと思え」

やや極端な物言いではありますが、僕もこれは真実だと思います。

コンビニで「電池はどこ?」と聞かれたのであれば「電池の場所が分かりにくい」可能性がある。居酒屋で「サラダってこの3種類だけ?」と聞かれたのであれば「3種類では少ない」と不満に思われている可能性がある。

しかし、そういったお客様からの質問は、クレーム並に現場改善のヒントが眠っているのにもかかわらず、大切に管理されていないように思います。

その原因は、それら「質問」は現場で完結してしまう性格のものだからです。電池の場所を聞かれたのであれば電池の場所を案内すればいいし、サラダはこれだけかと聞かれたら「そうですこれだけですサーセン」と答えればいい。そのやりとりが上に報告されることはほとんどない。

僕も飲食店で「○○(料理)はありませんか?」と聞いて「ありません」と言われたことは何度もあります。そして、そのやりとりが店長さんに共有されるような気配は感じたことがありません。(この前、とある店で「ありませんが…作ってみましょうか?」と聞き返されたことがありましたが(笑))

事情があってどうしても「○○」が作れないのかも知れませんが、もしかしたらその質問には大切な顧客ニーズが垣間見えているのではないでしょうか。僕の他にも同様の質問や要望が来ているとすれば、「○○」が提供できればそれは売上アップの機会になるのではないでしょうか。

クレームであればほとんどの場合責任者に話が行くので、その情報を組織として共有することは比較的容易です。
(共有されることで評価が下がるのを怖れてクレームを握りつぶす現場であったり、あるいはそれを見逃してしまう管理体制なのは論外ですが…大津市のいじめ自殺事件における中学校や教育委員会の対応を見ていると、その「論外」も案外あちこちで起きているのかも知れません)

しかし、お客様とどのような質疑応答が交わされたかは、(コールセンターなんかを除けば)記録され共有されるようなことがあまりありません。

しかし、「クレーム」と同様に「質問」の記録はどんどん吸い上げられ、共有されていくべきものと考えます。前述したように「質問」も宝の山だと考えるからです。

たとえば僕が昔アルバイトをしていたデパートでは、店舗で気になったことを記入して毎日提出する手帳のようなものがありました。「質問があったら報告しろ」と指示されてはいませんでしたが、お客様から頻繁にされる質問はメモして報告するようにしていました。

このように紙と鉛筆があれば、あるいは何もなくても朝礼などで共有するようにルール化するだけでも改善のヒントが拾えるはずです。なので、ぜひ多くのお店に採り入れて現場改善につなげていただきたいなあと思うのであります。


コンサル会社の面接突破のために最も大切だと思うこと


以前在籍していたコンサルティング会社において、中途採用の面接官をしていたことあります。今回はその経験をふまえて「面接突破のヒント」を書いてみたいと思います。

ただし先に断っておきますが、一口にコンサル会社といっても、さまざまなスタイルや考え方の会社があります。私の意見は唯一絶対のものではなく、あくまで参考程度に捉えてください。




【聞きたいのは「問題解決」の経験】

どんな業界・業種でも同じだと思いますが、中途採用においてはやはり「経験者」は有利です。コンサルの仕事のイメージを持っていない人よりは、仕事の内容をちゃんと分かっている人、できればそこで成果を出している人のほうが採用リスクが低いと考えるのは当然のことです。

ただし、じゃあ未経験者は採らないかというとそんなことはありません。入社して活躍できそうな見込みを感じれば合格させます。

ではどういうところに見込みを感じるかというと、前職での実績とかコミュニケーション力とかもありますが、最も見ているのは「問題解決の経験」です。

コンサルタントの仕事は、突き詰めていえば「問題解決」だと考えています。知識や経験も重要ですが、ニーズや価値観がどんどん変化していくこの時代においては、本質的に問題を解決できるスキルを持っていることを重視しています。

したがって、コンサルティングの実務経験がなくても、問題解決の経験や習慣を持っている方はスムーズに仕事をしていけると僕は考えています。

そこで、面接の中で

「仕事の中でどういう問題を発見して」
「どのように解決策を考え」
「どのように周囲を説得したか」
「どのように実現させたか」

といったことを話していただくわけです。

もちろん、ただ経験があればよいというものではなく、その思考プロセスがどれだけロジカルか、創造的かといったことも評価しています(まあ、自分自身もそこまでスキルが高いわけでもないのですが…)。
たとえば、僕は学生時代に某百貨店で販売員のアルバイトをしていたことがあります。そこでは「ポイントカード入会の勧誘トークが長すぎて他のお客様をお待たせしてしまう」といった改善点を感じたので、トークをより簡潔かつ十分なものに見直したという経験があります。

また、ある商品のパッケージが開けにくいものだったので、より開けやすい包み方を提案して実行したことがあります。

「エッジワーキング」という本がありますが、そこでは「単なるコピーとりの仕事にも工夫の余地や改善の機会が見いだせる」ことが述べられています。そういった小さな問題解決でもよいので、今のお仕事の中で積み重ねていっていただければと思います。




【転職しなくても「コンサル的な働き方」はできる】

一方で、身も蓋もない話になりますが、コンサルティング業界の志望者の方向けにこんな話をしておきます。それは「転職しなくても『コンサル的な働き方』はできる」ということです。

前述のとおり、コンサルティングとは「問題解決」です。そして同時に「問題解決」の機会はどのような会社や仕事においても見受けられます。だから、別にコンサルティング会社に入らなくても、「コンサルティング的な働き方」はできると思うのです。

実際、僕の身の回りでも、コンサル会社に勤めていなくても発想や考え方、行動がコンサルタント的だなという方はいます(こういう人を「コンサルのセンスがある」と言います)。一方で、コンサル会社に勤めていても問題解決の習慣が薄いという方もいます(まあ、自分もそうかも…)。

キャリアアップなどを目的としてコンサル会社に転職すること自体は反対しません。しかし、少なくとも「コンサル会社に入らなければコンサル的な仕事はできない」という思い込みは持たないほうがよいと僕は思います。

「問題解決」という点において、コンサルの仕事もそれ以外の仕事も、その本質はあまり変わりません。違いを1点挙げるとすれば「さまざまな企業の重要な意志決定や変革に携わることができる」点だと思います。

そして、そこにやりがいや魅力を感じられるのであれば、今の仕事で「問題解決の経験」を積んだあとで、コンサル会社の門を叩けばよいのだと思います。


これからの時代のプロモーションに求められる「遊び心力」


(1)Google
(2)ライフネット生命
(3)速水もこみち

この3つの共通点、なんだか分かりますでしょうか?

それは、すべて「ちょっと変わったかたちで」ネットで話題になったことがあるという点です。

超有名IT企業、保険業界の革命児、イケメン俳優。どれも、それだけで十分に魅力的な存在ですが、一方で意外な「遊び心」を持っています。そして、それが話題になり認知度をさらに高めています。

(1)Google
 ⇒記念日などにデザインが変わるトップページ。これについてはいろいろなネタを目にしているかと思いますが、1つ印象的だったのを紹介すると「パックマン」のやつですね。

Googleのトップページがパックマンに! 実際に無料で遊ぶことができる
http://getnews.jp/archives/60398




(2)ライフネット生命
 ⇒最近、こんなプロモーションを行いました。社長自らオフザケに乗っかり、このページは2000以上の「いいね!」を押されています。

これまで保険会社の宣伝といえばTVなどで見るマジメなものやキャラクターものが中心でしたが、業界の革命児だけあってプロモーションも柔軟にやらかしてくれました。

「ライフネット生命社長に好きなセリフを言わせよう!」
http://serif.hatena.ne.jp/lifenet/




(3)速水もこみち
 ⇒MOCO'Sキッチン(笑)。自分はもうこの単語だけで笑ってしまいます。最初こそ「さわやか料理イケメン男子」な感じのコーナーでしたが、次第に「ありえないほどオリーブオイルを使う」などの点が話題になりました。今ではオリーブオイルを使ったら使ったで、使わなかったら使わなかったで、いずれにしろネットでニュースになるというありさまです。
 
 はたしてこれは狙ったものなのか、天然なのか分かりませんが、単なる「料理イケメン」以上の認知を得たことは間違いありません。



“追いオリーブ”で人気集める「MOCO'Sキッチン」
http://japan.cnet.com/news/offtopic/35014500/


3つの例を見てきましたが、こういった例はまだまだあります。

たとえばNHK。NHKの広報用Twitterは、かなりユルいことで有名です。たとえば他チャンネルで「ラピュタ」を放映していたときに「バルス」とつぶやくなど、国営放送とは思えないオフザケっぷりです。




これらに共通しているのは「本質的部分はしっかり、付随的部分でオフザケ」ということです。たとえばGoogleは検索サービスの技術力は言わずもがなですが、それに留まらずにトップページの部分で遊んでいます。ライフネットも価格競争力のある商品が支持されていますが、そこにあぐらをかかず、社長が体を張っています。

こういった、優等生らしからぬ「ズレ」感がたまらないわけです。

もこみちは、よくわかんないや…。


ともかく、「本質的部分はしっかり、付随的部分でオフザケ」というそのギャップが人々を楽しませ、口コミが広まっていくのだと思います。(あくまで「本質的部分はしっかり」がポイントです。単なるオフザケでは、本質的部分とのギャップを出すことができません)

(ちなみに、こういった状況を見ているとダニエル・ピンクの「ハイ・コンセプト」を思い出しますね。これから重要になるスキルが大きく6つ紹介されていますが、その中の1つがまさしく「遊び心」なのです)


こういった「遊び心」な発想を身につけるのは、なかなか困難です。なぜなら私たち日本人が得意とする「勤勉」とは正反対に位置するものだからです。「どうしたら遊び心が身につくのだろうか?」とマジメに考えれば考えるほど、遊び心は遠ざかっていきます。

「遊び心」は、足し算ではなくて引き算の発想によって生まれると、僕は考えています。勤勉に知識を蓄積していけばできるようになるというものではありません。そうではなくて、頭の中にある既成概念をどんどん引き去っていく必要があります。

たとえばライフネットの事例。「保険会社の最高責任者がネットでオフザケなんてありえない」、それがこれまでの保険会社の考え方であったと思います。

保険会社に限らないことですが、大企業のトップの顔がネット上で出てくるとしたら、たいていホームページの「社長あいさつ」で無難に「当社の方針」を語っているくらいです。しかし、ライフネット社にはそういう「とらわれ」がなかったわけです。

また、NHKの軟式Twitterも、「NHKの広報は国営放送らしくマジメであるべき」という考え方に囚われていたら実現しなかったと思います。


自分もそうですが、多くのネットユーザーが「ネタ」に飢えています。そうした中で楽しいネタが提供できる企業は、一気に彼ら彼女らを味方につけられる可能性があります(一方で、ネットは「炎上」のリスクもある怖い場所なわけですが)。


(1)「本質的部分はしっかり、付随的部分でオフザケ」

(2)「遊び心」は、足し算ではなくて引き算


この2点、今後とても重要になっていくんじゃないかと思います。ご参考いただければ幸いです。

コメント:これからの時代に求められる、「話題になるための遊び心力」

ジョブズが言った"Connecting Dots"は「直接法」と「間接法」で実現する


「伝説のスピーチ」と言われる、スティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学でのスピーチ。すでにご存じの方も多いと思います。






この中で"Connecting Dots"という話が出てきます。大学でカリグラフィ(西洋の書道みたいなもの)を学んだ10年後、期せずしてそれがマッキントッシュのフォント開発に役に立つことになったそうです。その体験をふまえ、

「先を読んで点と点をつなぐことはできません。後からふり返って初めてできるわけです。したがってあなた方は、点と点が将来どこかでつながると信じなければなりません。自分の勇気、運命、人生、カルマ、何でもいいから、信じなくてはなりません。点がやがてつながると信じることで、たとえそれが皆の通る道からはずれても、自分の心に従う自信が生まれます。これが大きなちがいをもたらしてくれるのです。」

と語っています(訳:山口浩氏)。


ところで、このConnecting Dotsですが、つなげる方法には「直接法」と「間接法」があるんじゃないかと考えています。

前者は、「過去の経験がそのまま役に立った」というパターンです。ジョブス氏の例はこれですね(パソコンのフォントに使うつもりなどさらさらなかったという点では、完全にダイレクトに、というわけではありませんが)。あるいは「仕事が暇だったときに簿記2級を取ってみたら、数年後になってたまたま経理部に異動になって役に立った」みたいなケースとか。

そんなことが起きたらなかなかドラマティックだし、ラッキーだろうなあ、とは思います。しかし、過去の経験が偶然、ピンポイントで役に立ったなんてことはそうそう起こるものではありません。



そこで「間接法」という考え方が必要になってきます。過去の経験に対し、直接法以外の「意味」「解釈」を持たせるということです。

たとえば僕は何度か「システム開発の管理」の仕事を経験しています。開発者50名とか、100名以上の大規模プロジェクトを管理するチームの一員です。

そんな規模なので当然、お客様のほとんどは大企業です。「中小企業」診断士の仕事とはほとんど関連がなさそうです。

しかし、この経験は今後僕は役に立つと考えています。なぜなら「開発者100人のプロジェクトをマネジメントすること」と「社員100人の中小企業をマネジメントすること」は、部分的に相似していると考えるからです。

たとえば、現場のメンバーとのコミュニケーションフローをどう設計すれば効率的に仕事が進むか、どうすれば品質やモチベーションを維持できるか、などなど。それらはおそらく双方に共通したテーマであり、また、そういったテーマについて業務を通して多くの気づきを得ることができたと思っています。

そして、それを自分のオリジナルな持ち味として今後の(中小企業の支援の)仕事に役立てられるのではないか、役立てられそうだという感触を得ています。


このように、自分のやってきたことを多様に解釈し、意味を持たせる。それが「間接法」の幅につながります。

「直接法」でいろいろと自分で種をまいておくことは大切ですが、その収穫だけを期待することは難しい。そこで「間接法」の発想を組み合わせ、主体的・能動的に点と点をつなげていく。

そうすることで、ジョブズ氏がアドバイスした"Connecting Dots"は、より実現が近づくのではないかと考えています。



店員に商品の在庫を聞ける人は仕事ができる


…と、最近思います。

小売店に行って、買いたいものが見つからなかったときに、店員をつかまえて「○○はどこですか?」と聞く。

その商品を必要としている度合いにもよりますが、自分の場合ためらってしまうことが多いんですよね。「店員も忙しそうだから呼び止めたら悪いかな…」とか「どうせ売り切れと言われるんだろうな…」とか、そう考えてしまう。

本当は店員に話しかけたほうが、商品を入手できる可能性も出てくるし、店側にとっても売上を逃さないですむから合理的なはずなんですけどね。どういうわけか面倒くさがってしまう。これをためらいなくできる人から見たら「なぜ?」と思うかも知れません。


最近、こういうときに「この人だったら話しかけられそうだな」という人に3人ほど出会いました。実際にお店で店員に話しかけているのを見たわけではありませんが、一緒に飲んだり仕事をしたりしていて、その「踏み込み加減」を見ていてきっとそうだろうなと思うのです。

たとえば僕だったら「Aさんに話を聞きたいけれど、なんか忙しそうだし悪いな」とか「Bさんはあまり乗り気じゃなさそうだし、誘ってもムダじゃないかな」と思ってしまうところを、ずうずうしく乗り込んでいく。僕があれこれためらってしまうところを、ずかずかと踏み込んでいく。

それがマイナスに作用する場合もあるけれど、一方で道が切り開けることも多い。実際、そのうち1人は六○木ヒ○ズ在住の大物経営者だし、あとの2人もコンサルの仕事で成果を出している人だ。今まで出会ってきた「起業家」と呼ばれる人たちにも、そういうタイプの人が多いと思う(ずうずうしすぎる人もいるけど)。

きっと自分に足りないのはそういう「健全なあつかましさ」「健全なずうずうしさ」であり、それが今の自分の限界を作っている壁なのかも知れないなと思っている。他人の立場を思いやることは大切だけれども、それも行き過ぎたら動けなくなる。恋愛において「自分なんかが告白したら相手も不愉快だろう」と思って動けない、草食系な人たちのように。



こんな店員さんだったらぐいぐい話しかけちゃうんですけどね( ̄∀ ̄)


【宣伝】4/7にチャリティセミナーを開催します。こちらもご参照ください。



主張するときは「結論先行」。質問するときは「意図先行」。


何かを主張したり提案するときには結論先行、すなわち「結論⇒理由」の順に述べよ、ということがよく言われます。

これと同じくらいに大切だと思うのが、何かを質問するときの「意図先行」です。つまり、何かを人に尋ねるときは、その質問の「意図」を先に示してあげよう、ということです。

例。

いつもやたら仕事を押し付けてくる上司が、部下に「さっき頼んだ仕事終わった?」と聞いてきたとします。

部下は、実はその仕事はほぼ終わっているのですが、「(終わったと答えたら、また別の仕事を押し付けられそうだ)」と考え、「まだ終わってません。あと1時間はかかります。」と答えました。そう答えれば別の仕事を押し付けられることもないだろうと。


しかし、上司の反応は予想外のものでした。「なんだ。終わってたらお礼にメシでも奢りに連れて行こうと思ってたのに」


部下「(うわ、奢ってくれるのか。だったら『終わった』って言えばよかった…)」

かくして、部下は奢ってもらう機会を逃し、上司は誘いを断られてしまいました。これでは双方にとってマイナスです。


同じ人に同じ質問をしたら、常に同じ答えが返ってくる。…とは限りません。上記のように、質問者や状況によって答えを変えることはよくあります。

この例であれば、たとえば「終わってたらお礼にメシでもご馳走にいこうかと思うんだけど、頼んだ仕事終わった?」などと聞いていれば、部下の答えも違うものになっていたかも知れません。

この「終わってたらお礼にメシでも…」の部分が「意図」です。「意図」とは、「質問の回答を得ることで何をしたいのか」ということです。それを、質問の前(あるいは質問の直後)に添える。

あえて「意図」を明示しないで質問をするテクニックもあるにはありますが、基本的には「意図」を添えたほうが、期待する答えが引き出せるなど円滑・良好なコミュニケーションにつながることが多いように思います。


ちなみに、診断士の2次試験学習においてよく飛び交う「題意」という言葉も、「意図」に近い意味ですね。その設問に対する解答を得ることで出題者は何をしたいのか(どういう解答シナリオを築きたいのか)、ということです。

質問に「意図」を添える習慣のない上司の下で働いているのであれば、それはチャンスかも知れません。上司の意図を読み取る力は、そのまま2次試験で設問の意図を読み取る力に相似していると思うからです。



 
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