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【良書紹介】外資系コンサルの知的生産の技術

この本がとても素晴らしいので共有したいと思います。



コンサルタントがやっている(提案書・報告書作成などの)「知的生産」の作法について、

〜按鵑箸覆襦崟鑪」
⊂霾鷦集の方法である「インプット」
思考の方法である「プロセッシング」
づ礎の方法である「アウトプット」
ド畸覆らの知識拡充の方法である「知的ストック」

の5つの観点から、99の心得が語られています。

私もコンサル業なので本書に出てくるような仕事をしていますが、経験者の目からみても「そうなんだよね~」と思い当たることが多く、有益なノウハウやヒントが満載となっています。正直、内容の的確さや鋭さに嫉妬するレベルです。私も某雑誌で仕事術的なコラムを書かせて頂いていますが、自分も負けてられないなと焦燥感すら覚えます。

[外山滋比古の『思考の整理学』などと並ぶ知的生産の古典的な名著になる可能性がある力作]というAmazonのレビューコメントがありましたが、たしかに普遍的かつ中身の深い本であり、知的生産に携わる多くの方にとって長く読まれる教科書にもなりえそうな内容です。

今回は、99の心得から3つほどピックアップしてみたいと思います。Kindle版もありますので、興味を持たれた方はポチってみてください。

【心得その9(戦略): 指示は「行動」ではなく「問い」で出す】
<引用>
>「日本のゲーム市場に関連して、なるべく沢山資料を集めておいて」というのはダメな指示の典型といえます。こんな指示を出されたらメンバーが途方にくれるか、ありったけの記事やウェブサイトのプリントアウトを前に、リーダーが途方にくれるかのどちらかになるだけです。

>この場合、出さなければならない指示は、日本のゲーム市場について「どの程度の市場規模があるのか?」(中略)「どのような市場セグメントに分けられるのか?」(中略)「各セグメントの主要プレーヤーは誰か?」(中略)といった問いに、ある程度答えが見えるような資料を集めておいて、という指示になります。

>知的生産活動に従事する管理職の大事な役割は、「ここまでやれば及第点」というラインを提示することです。(中略)筆者にいわせれば「目一杯頑張れ」などという指示はマネジメントと呼べません。

<コメント>
本書は、基本的に知的生産を行う「作業者」としての心得が書かれています。しかし、この心得はやや毛色が異なり「上司」の視点で述べられています。しかし、部下を持つ方であれば覚えておくべき内容ですし、部下の立場でも、指示が「問い」になっていなければ上司に話を振って指示内容を「問い」に作り変える、といった動き方ができます。

なお、私の場合、会議の論点も同様に「質問文にする」よう意識しています。たとえば会議のテーマが「今年度の売り上げについて」では、今年の売り上げについてであれば何を話してもよくなってしまいます。一方、「今年度の売り上げ減にもっとも影響した要素はなにか?」とか「今年度の売り上げ減に最も影響した『既存顧客の離反』の原因はなにか?」と設定すれば、議論が具体化されますし、会議の目的が達成できたかどうかを判定しやすくなります。


【心得その20(インプット):仮説は捨てるつもりで作る】
<引用>
>現場を観察する際には、仮説に囚われすぎないようにすることもまた重要です。

>仮説とは読んで字の通り、「かりそめの説」にすぎません。しかしこの「かりそめの説」が強い「思い込み」になってしまうことが多いのです。強い思い込みを持って現場に望めば、これが一次情報を取得するうえで大きな阻害要因になることは容易に想像できるでしょう。

>仮説を持つことの危険性について言及している人がほとんどいないのは本当に不思議なことです。

>仮説思考の重要性を訴えるコンサルタントの中には、プロジェクトの初期段階で顧客に受けるような驚くべき仮説をぶちあげて、その仮説を証明するのに都合のよいデータだけを集めて腕力でプロジェクトをまとめあげてしまう人も少なくありません。しかし、そのようなプロセスを経て生み出された知的生産物はファンタジーでしかありません。

<コメント>
せっかくひらめいたアイディアを捨て去る。とてももったいなく、抵抗を感じるのはやむをえないことです。しかし、偽者を本物として押し通せば、必ず後でしわ寄せがきます。

仮説が否定されたとしても、見方を変えれば「その仮説は正しくなかったという情報が得られた」と捉えればよいと思います。たとえば、「売り上げ低迷の原因は立地の悪さにある」という仮説を立てて、検証して誤っていたのであれば、少なくとも「立地は問題ではなかった」という情報が得られたことになるわけです。

※特に、先日T3のセミナーで仮説思考を学んだ皆さんには、強く念を押しておきたい話ですね。


【心得その27(プロセッシング):常にポジションを取る】
<引用>
>「日本の自動車市場において燃料電池車の市場規模は今度拡大するか?」という論点があったとして、ポジションを明確化するということは、この論点に対して「拡大する」または「拡大しない」という回答を明確に持つということです。逆に言えば、この場合「現時点ではどちらともいえない」とか「さらなる詳細な分析が必要だ」といった回答は「ポジションを取っていない」ということになります。

>よくリーダーの要件として「決断力」が挙げられますが、決断力というのは要するにポジションを取れるかどうかということです。

>知的生産物のクオリティは、異なるポジションを取る人と摩擦を起こすことで初めて高まる

>自分が証明しようとしている、あるいは反証しようとしている命題について明確なコミットメントを持つということです。コミットメントが生まれると自分の主張の正しさを証明するための努力が生まれます。この点が非常に重要で、要するに自説を明確化させると知的な粘りが生まれるわけです。逆に言えば、ポジションを明確化しないといつまで経っても「事実の整理」だけしかできないことになり、単なる評論家という立場から脱出できません。

<コメント>
こちらも「仮説思考」を身に着ける際に大切な点ですね。「わが社は中国に進出すべきか」という論点に対し「すべき」あるいは「すべきではない」と立場をとるから、それを証明しようという動くし、対立する側もそれを反証しようと動く。「どちらともいえない」では、それ以上発展しようがありません。仮説思考を習慣化したいのであれば、「とりあえず答えを置いてみる(ポジションを取ってみる)」という態度が必要と言えます。

以上

※上記の"心得27"という数字お気づきのとおり、まだ心得その30くらいまでしか読んでいません ^^;)。でも、よい本なので、必ず丹念に読み込みたいと思います。

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