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コンサル採用面接の「フェルミ推定」はコミュニケーションの試験

「北海道にピアノ調律師は何人いるか?」

といった概算を見積もる手法=「フェルミ推定」。

物理学者のエンリコ・フェルミに由来する計算手法ですが、戦略コンサルティングファームやマイクロソフトなどの入社試験でも使われているということで数年前から知られるようになりました。ベストセラーになった「地頭力を鍛える」をご存知の方も多いかもしれません。



北海道のピアノ調律師の人数は正確には知りようもありません。しかし、「北海道にはピアノが何台あるだろうか」「調律はどのくらいの間隔で行われるだろうか」といった要素を考え、できるだけ論理的に、より近い数に迫っていく。その過程で仮説思考力を鍛えることができます。

実際に、某コンサルティング会社の採用面接で出された例ですが、「とある大手企業が新しく始めた事業」についての新聞記事を見せ、その事業の市場規模を推定させるというものがありました。

これも、新規事業のターゲットがどんな人で、それが国内にどれくらいいて…などと考えていきます。(なお、この面接では、その後に「そのターゲットにアプローチするにはどのような方法が考えられるか?」といったケース問題が続きました)

ここで私が思うのは、就職や転職の面接はあくまで「コミュニケーションの試験」だということです。実際のところ、フェルミ推定の問題ですぐに正解を出せる人はいません(というかそもそも正解のない問題です)。論理的な計算過程を作り上げることが大切ですが、時間も限られた緊張状態の中での計算になりますので、たいていどこかに「穴」があります。

上記の例であれば、メインターゲットの規模を出したとしても、サブターゲットの存在を見落としているかもしれません。たとえば「プリキュア」は主に小さい女の子に人気ですが、20代男性のファン(いわゆる「大きなお友達」)も多いそうです。このへんを見落とすと、正確な市場規模を見積もれません。



では、面接で「サブターゲットを見落としているね」と指摘されたらどうするか。オロオロしたり、逆ギレ(さすがにこれはないと思いますが)しないことが肝心です。見落としがあれば、それを反映させて計算しなおせばよいのです。「では、サブターゲットを~~のように見積もりましょう。そうすると市場規模はXXXXのように変わります」と。

コンサル会社が採用したいのは当然「優秀な人」ですが、同時に一緒に仕事ができる人」でもあってほしいのです。指摘に逆ギレするような人ではなく、対話を通して一緒に正解を作り上げていける人です。コンサルティングの仕事はチームワークであり、その適性をフェルミ推定を通してシミュレーションしているのだと思います。

最近では「フェルミ本」も多く出回っており、テクニックもいろいろとあることはあります。問題集に取り組み、フェルミ推定の考え方に慣れることも面接対策としては必要かもしれません。しかし、大切なのは「一発で正解に近づくこと」「一発で論理的な計算プロセスを提示すること」以上に、論理的な見落としや誤りを素直に受け止め、訂正・反映して正解を作り上げていけるコミュニケーション力」なのではないかと私は考えています。少なくとも私が面接官のときは、そういうところを見ています。

 

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