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あなたもTED出演に一歩近づく(かもしれない)「3ステップ発想法」

TED動画をいろいろと観ていると、そのうちいくつかのプレゼンにはある共通点があることが分かります。それは、

(1)常識:「一般には○○だよね」と思われていること
(2)真実:(1)を覆す、意外な発見
(3)根拠:(2)の主張に対する根拠(データやエピソード)

という構造です。

たとえばTEDプレゼンの中でも最高傑作の1つと僕が考える、ダニエル・ピンクの「モチベーションの驚くべき科学」。これは、

(1)常識:モチベーションを上げるには報酬を高めるべき
(2)真実:創造性が必要な仕事においては報酬は逆効果
(3)根拠:(いくつかの実験と事例を提示)



という構造です。また、ジョシュ・カウフマンの「The First 20 Hours」は

(1)常識:何かの道を極めるには10000時間の勉強や練習が必要
(2)真実:20時間あれば「そこそこ」のレベルには、なれる
(3)根拠:(実際にウクレレを20時間練習して実演)



という構造でした。最近観て感銘を受けた、スガタ・ミトラの「クラウド上に学校を」では、

(1)常識:発展途上国やスラムではよい教師に恵まれず教育は期待できない
(2)真実:自主的に学習できる環境を与えたところ、目覚ましい成果があった
(3)根拠:(いくつかの実験と事例を提示)



シーナ・アイエンガーの「選択をしやすくするには」では、

(1)常識:お店での選択肢(品揃え)は多いほどよい
(2)真実:選択肢が多すぎると、逆に判断でできなくなる
(3)根拠:ジャム売場で試食の種類を増やしたところ、売上が下がった



という実験が出てきます。デレク・シヴァーズの「目標は人に言わずにおこう」では、

(1)常識:目標は人に宣言したほうががんばれる
(2)真実:人に宣言した時点で満足してしまうから言わないほうがよい
(3)根拠:「代償行為」という心理学上の概念および実験結果を紹介



まだまだ、こういった構造を持ったプレゼンは枚挙に暇がありません。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

TEDのコンセプトは"Ideas Worth Spreading"ですが「広める価値のあるアイディア」は「常識を覆す、意外性のあるアイディア」と言い換えられるのかもしれません。

「意外性のあるアイディア」「常識とは異なるアイディア」に人は惹かれます。なぜなら人は「間違って覚える」ことを恐れるからです。

人は「知らない」ことはあまり恐れません。人が吸収できる情報にはどうしても限界があるからです。たとえばマーケティングの専門家が宇宙工学について知らなかったところで無理はありません。専門外についても知っているに越したことはありませんが、あらゆる領域について知識を獲得するのは不可能です。

しかし、人は「間違って覚える」ことは避けたいと考えます。限られた脳の容量の中に誤った情報が入っているとすれば、それは容量の無駄遣いですし、誤った情報は誤った結果を生み出します。僕もセミナーなどで「マーケティングにおける5つの誤解」みたいな話をすることがありますが、この手のタイトルはやはり引きがあります。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

ところで、この3ステップのうち、(1)の「常識」を見つけることが実は案外難しかったります。なぜなら、「常識」は当たり前であるがゆえに、意識したり深く考えたりする機会をなかなか持てないからです。

たとえば「モチベーションを高めるには報酬が必要」という命題は、一見当たり前すぎるくらいに当たり前であり、改めて疑ってみようとする方も少ないはずです。

「そういえば○○って常識のように思っているけれど、本当にそうなのかな」と、疑いを持つ。そこに立つだけでも一定の努力が求められます。

また、(3)も見落としがちですが重要です。常識に反する内容を伝える以上、納得のいく根拠を添えなければなりません。

たとえば「実はタバコは健康によい」というメッセージは斬新ですが、一般通念とは逆のことを言っているわけですから、その分、筋の通った論理展開や、豊富な実験結果や事例、証言が必要となります。それがなければ、ただ過激なことを言って注目を集めたいだけの売名行為を受け止められかねません。

もっともネット記事や書籍にはその手の「タイトルだけ過激で中身は詭弁」というものも多いのですけれどね。…おっと、この記事もやや大げさなタイトルかもしれませんが(笑)。元々は「TEDに出演する方法」だったのですが、さすがに誇張過ぎる気がして、「一歩近づく方法」というふうにタイトルを改めました。引きは弱いかもしれませんが、詐欺的なタイトルで信頼を失うわけにはいきません。

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というわけで、3ステップで本稿の内容もまとめてみます。

(1)常識:TEDに出演するのは普通の人にはまず無理
(2)真実:たしかに難しいが、糸口はある(=3ステップ発想法)
(3)根拠:多くのTEDプレゼンが「3ステップ」で構成されていることを例示

このように(1)(2)(3)のステップで新しい発見を得て伝えることができれば、みなさんもTEDに呼ばれる日がくるかもしれません。あるいはそこまでいかなくとも、本の出版やセミナー講演のコンテンツとして魅力のあるものができる可能性は高まるはずです。

まずは「常識」(と思い込んでいること)を見つめるところから、はじめてみてはいかがでしょうか。 

 

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