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プレゼンの冒頭で聴衆を「つかむ」、僕の方法


プレゼンやスピーチにおいて「つかみ」は重要と言われます。

たしかに、冒頭で聴衆の心をつかみ「続きを聴いてみたい」という気持ちにさせることができれば、その後のプレゼンがやりやすくなります。(逆に「あ、この人 平凡そう」と思われれば話を聴いてもらえなくなります)。

しかし、その「つかみ」の技術は、多くの部分が暗黙知になってしまっています。上手い人は上手いけれど、具体的にどうすれば真似ることができるのかよくわからない。

多くの場合「つかみ」の達人は笑いを取ったり興味深い話で引き込んだりとしていますが、それらは個人のセンスやキャラに依存してしまっています。

僕も、ユーモアのセンスがある人が羨ましい、笑いのセンスが欲しい…と強く願う1人なのですが、あいにくそっち方面の才能はないらしくなかなか身につかないので、代わりの方法を研究してまいりました。今回はその一部を紹介します。


僕が作るプレゼンのスライドは、多くの場合最初に表紙が来ません。たとえば先日研究会で行ったプレゼンでは1枚めはこんなスライドでした。




「この3つ(イクスピアリ、WindowsXP、エクスペリア)の共通点はなに?」というクイズになっています。そして、詳細は省きますが、その答えが、プレゼンのメインテーマにつながっていきます。

この構成のポイントは3つです。

(1) 誰もが「最初は表紙」と思い込んでいるので意外性がある。「お、なんだなんだ?」と興味を惹かせられる。

(2) クイズを出されるので思わず考えてしまい、スライドへの集中力が高まる。

(3) 抽象論から入らず、(WindowsXPなど)身近な題材を用いているので話に入って行きやすい。


こうすることで「お、この人はなんか一味違うプレゼンをやってくれそう」と感じさせることができたんじゃないかと思います(もちろん、その期待に応えられないと逆効果ですが)。



ちなみに、上記の方法はTEDのプレゼン動画からヒントを得ています。「つかみ」の観点から動画をいくつか見てみましょう。


■ケース(1) ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」


「最初に告白させてください。20年ほど前にした あることを 私は後悔しています。あまり自慢できないようなことを してしまいました。誰にも知られたくないと思うようなことです。それでも明かさなければならないと感じています。(以下略)」

⇒以前の記事でも紹介したダニエル・ピンクのTED動画です(どういうわけか当ブログのアクセス数第2位の記事です)。「告白します」なんて言われたら、誰だって身を乗り出して聴いてしまいます。さすが、TEDでもトップクラスの人気を誇るプレゼンですね。


■ケース(2) サイモン・シネック:優れたリーダーはどうやって行動を促すか


「物事がうまく行かなかったときに それをどう説明しますか? あるいは常識を全てひっくり返すようなことを 誰かが成し遂げたときに それをどう説明しますか? 例えば どうしてアップルはあれほど革新的なのか(以下略)」

⇒質問から入るパターンですね。また「アップル」という身近な話を出しています。(余談ですが、この動画は経営者やコンサルなら必見です)


■ケース(3) JRのTED Prize wish:アートを通して世界をひっくり返す


「二週間前 、パリにある自分のスタジオにいると、電話が鳴って『ちょっとJR、TED Prize 2011受賞だって。世界を救おうって願いを伝えるのよ』(以下略)」

⇒エピソード(体験談)を語りだすのも効果的ですね。しかも「ちょっとJR…」とセリフを交えていて臨場感があります。


■ケース(4) ブライアン・ゴールドマン: 医師も失敗する。そのことを語ってもよいだろうか?


「話の本題の前に少し野球の話をさせてください。かまわないですか。シーズンも終盤 、ワールドシリーズ目前です。みなさんも野球はお好きでしょう? (笑) 野球に関しては面白い統計がたくさんあります(以下略)」

⇒これも「野球」という身近な話から。また、「医師の失敗」がテーマなのに野球の話を始めるところに意外性があります(そこから本題につないでいくわけですが)。


いずれも「いきなり表紙やテーマから入らない」点が共通しています。たとえばダニエル・ピンクのプレゼンのテーマは「モチベーション」ですが、「今から、モチベーションの話をします」なんてことは言いません。その代わりに「告白させてください」、なのです。

また、表紙のスライドもありません。というかスライド自体(最初は)使っていません。2分前後のところでようやく本編のスライドが出てきます。

このように、さすがTEDは「つかみ」の観点からもヒントの宝庫となっています。たとえば「TEDを最初の1分だけ30本観る」といったトレーニングをしたら、「つかみ」のよい勉強になるんじゃないでしょうか。

ぜひ、皆さんなりの「つかみ」の工夫を、見出してみてください。



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