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高いから買わないのではない。高い価格をつけるあなたから買いたくないのだ

iPhoneの充電ケーブル。以前であれば100均で購入できたものが、iPhone5以降は2000円近いケーブル(ライトニングケーブル)の購入を余儀なくされるようになりました。最近になって同等品がAmazonで1000円前後にまで下がってきたものの、それでもAndroidの10倍です。


■Amazonベーシック Apple認証 (Made for iPhone取得) iPhone5、5c、5s、6、6PLUS用 ライトニングUSBケーブル 約90cm ブラック


僕はiPhone3GS →4S →5Sと使ってきましたが、次はAppleとはサヨナラ。Androidに乗り換えようと思います。Androidもベストというわけではありませんが、少なくともケーブルの価格を20倍にするようなAppleの横暴に嫌気がさしたのです(以前から地図アプリの問題など、いろいろと不満・不信はありましたが)。

■「ガンダム駅」なぜできた アップル地図騒動の真相 


僕もいい年した社会人ですから、2000円が出せないわけではありません。いまここでケーブルを買ったところで、家計へのインパクトはほぼゼロでしょう。しかし、それでも買おうとしないのは「買うのが癪だから」という心理があります。経済力の有無に関係なく、「あなたからは買いたくない」という気持ちの芽生えを感じています。
(その様子は、売り手から見れば、「買えるのに買わない=ケチな客」と映るかもしれません。しかし、言うまでもなくその捉え方は違うのです)

「遠くても10円安いスーパーに行ってしまう」消費者の心理も、この考え方で読み解けると考えています。10円安い野菜を買うために、遠いスーパーに10分余計に歩いて行く。近視眼的で、経済的には不合理的な行動です。

しかし、実はこれも記事タイトルの裏返し、つまり「安いから買いに行くのではない、安い価格をつけてくれたあなたから買いたいのだ」という心理が(一部の消費者には)働いているとも考えられます。顧客のためにがんばって安い価格を実現してくれたお店に対する、応援や敬意をこめての購入。そのお店にファンとして一票投じるために、10分余計に歩いていく。安いから買うとか、お金に余裕があるから買うといった単純な話ではありません。

その商品の価値や必要性をきちんと感じていて、購入する経済力もあるのに買わない理由。それは、売り手のことが嫌いだから、です。極端に言えば「自分の大切なお金をあなただけには渡したくない」と思っているからです。ここの購買心理を見誤ると、売れない理由はなかなか見つかりません。

そして、売り手のことを嫌いになる理由はさまざまですが、その1つとして「高い価格設定」があるわけです。高いほどありがたみが出る、高級ブランド品の威光価格などは別ですが、むやみに高い価格設定は「売れなくなるリスク」だけでなく、「顧客にマイナスの感情を与えそっぽを向かれるリスク」も孕んでいると考えています。


【ユーザーインターフェース論】ATMを使うときに不便な3つの点

僕が某銀行のATMを使うたびにイラッと感じる点が3つあります。

(1)カードを入れるとき
(2)処理を選ぶとき
(3)紙幣を取り出すとき

順を追って挙げてみます。
(※なお以下の内容は近所の支店での話です。他店で新しい端末を導入しているところがあれば改善されているかもしれません。また、後述しますがセブン銀行の端末はだいぶいい感じです)

(1)カードを入れる:「処理を選ばないとカードが入らない」

タッチパネルで「残高照会」などの処理を先に選ばない限り、キャッシュカードの挿入口が閉じられていて入れることができません。

カードを手に持ったままタッチパネルを押すのは(カードで他のボタンを触ってしまう可能性もあるため)個人的にはイヤなのですが、そうはなっていません。

また、Facebookなど多くの(ログインが必要な)サイトでは「ログイン⇒必要な処理」という順に行うのが自然な流れですので、このATMのように「必要な処理⇒ログイン(カード挿入)」という順番にはどうしても抵抗感があります。

カードを後から入れなければならない理由が何かあるのか考えましたが、たとえばセブン銀行のATMは先にカードを入れる仕組みになっているので、その気になれば実現できる機能なのだと思われます。



(2)処理を選ぶ:「操作を間違えたら最初からやりなおし」

「残高照会」を押そうとしてうっかり「引き出し」を押してしまうことがあります。その場合、最初から(カードを入れるところから)やりなおしです。Webブラウザみたいに「1画面(だけ)戻る」みたいなことはできそうなものですが…なぜカードから入れ直さなければならないのか、理解に苦しみます。

なお、こちらはセブン銀行でも同様でしたので、なにか深淵な事情があるのかもしれません。



(3)紙幣を取り出す:「すぐ警告音が鳴る」

現金を引き出して取り出す際、それほど時間がたっていないのに警告音がなります。うっかりとり忘れたのならまだしも、数秒もたついた程度でピロピロピロ!と。宿題をやろうとしているのに「宿題やったの!」と叱りにくる母親のようなうっとおしさです。「取り忘れ事故」をどうしても防ぎたいのはわかりますが、なぜ毎回のように不快な音を聞かなければならないのでしょうか。



なお、セブン銀行では同様に警告音は鳴るものの、耳にやさしい音に設計されていました(不快な音に比べて気づきにくいデメリットはあるかもしれませんが)。また、端末の前に利用者が立っているか、センサーで判断しているそうです。

■参考:「セブン銀行」が目指す人にやさしいユーザーインタフェース - ATMの使いやすさの秘密
http://news.mynavi.jp/articles/2014/11/05/sevenatm/


>ATMの前に顧客がいるかどうかをセンサーで感知し、ATMの前にいる場合は音声再生までのタイマーが延長され、受取りを急かさせることも無くなっている。

以上、3点の不便な点を挙げました。もしかしたら、僕の気づかないメリットがあってそうなっているのかもしれませんが、基本的に某銀行のATMに対してはネガティブな印象のほうが強いです。

このような「操作画面」をUI(User Interface)といい、最近その重要性が高く認識されつつあります。UIにおいて十分な快適さや利便性が考慮されていないと、このように「イラッ」とします。

いずれも苦情を入れるほどではない小さな不満です。しかし、塵も積もれば山となり、全体としてのUX(User Experience=ユーザー経験=利用の結果得られる感情や満足感)を低下させます。

お金を扱う端末である以上、防犯や事故防止が最優先課題であり、操作性や利便性が後回しになるのもやむを得ないのかもしれません。

しかし近年、iPhoneなどのように快適な操作性を誇るUIが増えてきました。iPhoneが国内のガラケーメーカーのシェアをごっそり奪っていったのはご存知のとおりですが、その大きな要因は本体のデザインや機能・性能、iTuneのようなビジネスモデルの素晴らしさだけでなく、豊かなUXにつながる革命的なUIにあると考えています。それまで無駄なボタンや機能が多いガラケーをやむなく使っていたものの、iPhoneの直感的な操作性やよく練られた画面設計に感動したのは私だけではないはずです。快適で思いやりのあるUIに
ユーザーや消費者は感銘し、その企業への好意や支持を高めます。

このように、UI/UXのデザインの良し悪しは企業や戦略の命運を左右するほどの重要性を持ってきていると考えられます。ビジネスの中で何かしらの操作端末を活用している企業、Webサイトを活用している企業、スマホアプリを活用している企業は(つまりほぼすべての企業ですが)、より快適なUI/UXのありかたを研究しノウハウや知識を高めていく。そんなことが不可欠な時代になってきたのかも知れません。

 

シンプルさを追求するあまりに誤解や混乱を生むデザイン

昨日、Facebookのタイムラインで、あるやりとりを見かけました。

詳しくは省きますが、そこで使われていた画像です。スマホでAmazonの「最近チェックした商品」をクリックした画面です。



「最近閲覧した商品をオフ」

と書かれた部分にご注目ください。ここの解釈について勘違いが起きていました。

これは「最近閲覧した商品をオフ(非表示にする)」という意味です。ただ、カッコの中が明記されていないため、見方によっては

「最近閲覧した商品をオフ(にしている状態)」

とも取れるのです。真逆です。上の方に商品が並んでいるので、まあ前者だろうとは考えられるのですが、あるいはオフにしていて、最近閲覧した商品以外のものが上に並んでいるとも考えられます。

こうした例はまだあります。



GoodReaderという有名なアプリ(iPhone版)で音楽を流している状態ですが、画面に

"Play 1 track"(1曲だけ再生)

とあります。さて、これは「1曲だけ再生するモードに現在なっているという表示」なのでしょうか。それとも「1曲だけ再生するモードに切り替えるボタン」なのでしょうか。

続いて、私のThinkpadのWifi切替画面。「現在オンになっている」という意味なのでしょうか。「押したらオンにします」という意味なのでしょうか。



iPodやiPhoneのブレイク以降、「シンプルなデザイン」が重視されてきています。シンプルなのはありがたいことです。こんな記事がありましたが、たしかに日本製のテレビのリモコンはボタン多すぎですね。

■「ガラパゴスリモコン」が示す日本のもの作りの限界〜リモコンで飛行機でも飛ばしたいの?
http://blogos.com/article/36470/



一方、サムスンのリモコンは洗練されています。

■<スマートテレビ>サムスンの2012年版リモコンはここまで進化!!
http://www.socialnetworking.jp/?p=104941



しかし、シンプルにするために要素を削ろうとするあまり、本当に伝えなければならないことまで削ってしまうのは本末転倒と考えます。(余談ですが、診断士試験の勉強における文章要約の訓練にも似ていますね。「削るところを間違えると意味が伝わらなくなる」という点で…)

シンプル過ぎてわかりにくいデザインとして、最近はセブンイレブンのコーヒーマシンが話題になりました。「おしゃれ」「わかりにくい」と賛否両論です。しかし、たとえば「R」より「L」のボタンをやや大きくするなど、シンプルさを残したまま分かりやすくする工夫はできそうですが、トップデザイナーの頭の中は、素人の私には計り知れません。

■おや、全国のセブンカフェのようすが・・・
http://togetter.com/li/532088



インターフェース(システムやアプリや機器などの操作画面)を設計する方におかれましては、ぜひ上記のようなデザインの罠に陥ることなく、「シンプルさ」と「誤解や混乱のなさ」を両立したデザインを目指していただきたいと考えるのであります。

 

いつまでも俺のそばにいてほしい、「俺のそば」

先日銀座にオープンした「俺の」シリーズ最新作、「俺のそば」。



大人気です(ランチタイム、店外に15人位の行列)。


ネット上では「美味しい」「安い」「満足なボリューム」「港屋のパクリ」といった感想がよく挙がっていますが、ビジネスの観点から書かれた記事はあまりないようなので、ここで考察してみたいと思います。 「俺のそば」が大ヒットしている理由は、もちろん美味しくて安くて多いからなのですが(「TV放映を記念して」850円前後だったのを500円に値下げしたというあたり、当初は安く売るつもりはなかったのかも知れませんが)、実はこの味/価格/量というのは、今までの蕎麦屋市場ではあまり見ることができなかった存在であります。

特に、(個人的主観かもしれませんが)今までの蕎麦屋における主な不満は「量」でした。ラーメン業界では「二郎」などが先導してボリュームを拡大してきた一方、一般的な蕎麦屋の量的満足度は必ずしも高くなかったと思います。特に「更科」とか「藪蕎麦」といった老舗をについて食べログなどの感想を見てみると、よく見るのが「(美味しいけど)少ない」という声です。

「相変わらず、量はおやつ程度です」
「値段の割に量が少ないのはしょうがないといったところでしょうか」
「蕎麦は裏返した笊に盛られて、量はかなり少なかったです」

(食べログの老舗系に対するレビューより)

胃袋が小さい中高年層であれば満足できるかも知れませんが、(自分のように)ボリューミーなラーメンに鍛えられてきた若者には大盛りや2枚重ねでも物足りなく感じられます。さらに悪いことに「がっつり食べるのは野暮」といった、蕎麦に固有の「粋」思想が、ボリュームの拡大を阻害しているように思います。中高年層が多い今のうちはよいですが、このままでは将来的には「若者の老舗蕎麦離れ」が進む可能性があります。

一方、駅前などには立ち食い蕎麦屋があります。300円前後から盛り蕎麦が用意されているので、500-600円も出せば量的には相当満足できます。しかし、味ではどうしても老舗系や個人経営系にかなわないのと、そもそも「味が単調で飽きやすい」という、蕎麦固有の問題があります(ラーメンであれば具などのバリエーションが多彩ですし、「つじ田」のつけ麺のように途中でスダチや黒胡椒をかけることで味を変える工夫がされています。よって、量が多くても「飽きやすい」という声はあまり聞かれません)。だから、単純に量を増やせばよいというものでもないのです。



味や品質を求めれば価格は高くなる。それは当然の資本主義経済です。しかし、ユニクロのように「高品質・低価格」で既存の市場を大きく揺り動かす存在はいます。そして、「俺のそば」は蕎麦業界にとってのユニクロとなるかもしれません。



「俺のそば」は量も多く、安く、優秀な職人を確保しており味も高水準です。また、辛味のあるスープや、海苔、ゴマ、天カスと生卵のトッピングにより、途中で飽きないよう工夫されています。

私もとても気に入っているので、家の近所にも店ができたらいいなぁと思いますが、
職人の確保が課題となって、急速な拡大は難しいかも知れません。しかし、せめて既存の老舗や立ち食い蕎麦店を脅かす存在となり、業界全体のレベルが上がっていくことを、蕎麦好きとしては願ってやみません。

正しい「こだわり」、誤った「こだわり」


私の好きなビジネス書の1つ「スモールビジネス・マーケティング」では、「こだわり」の重要性が強調されています。

体力で大手企業にかなわない中小企業は、無理に価格競争や品揃えの幅広さなどで対抗するのではなく、自社商品や品質へのこだわりによって高付加価値を追求することが基本路線となります。

ただし、こだわり=「何かに対する強い思い入れ」であるだけに、その方向を誤ると「固執」とか「頑固」といった形で現れてしまうことがあります。

まず、正しいこだわりの例。私の好きな「三ツ矢堂製麺」では、「1038種類の中から選んだ、特級クラスの洋菓子に使う小麦粉を使った麺」を提供しています。実際、ラーメン店を何十〜百軒と食べ歩いた中でもトップクラスの麺です。

当然ながら、来店客はラーメン店に麺やスープの味を求めているわけですから、これは理にかなったこだわりです。「こだわり」の先は常に顧客を向いている必要があります。




一方、たとえば「業界環境やニーズが変化しているのに、自社はあくまで古いやり方にこだわる」といった場合のこだわりは「固執」や「頑固」であり、危うさがあります。なにか戦略的意図があってそうしているのならよいのですが、そうでなければ、一挙にシェアを持っていかれる可能性があります。

ふたたびラーメン店の例。ラーメン店では「味は良いけど店主の接客はひどい」みたいな店をしばしばみかけますが、最近は接客やサービスに力を入れる店も増えてきました。たとえば「つじ田」。味も一流ながら、(行列に並んでいる方に水をサービスするなど)思いやりのある接客・サービスをしています。池袋の「無敵屋」では、夏場の行列待ちの来店客にウチワを貸し出しています。


(つじ田の入り口。右下に給水器)

そういったトレンドの中で、「味さえよければ客は来る」というスタイルにこだわっていたとしたら、競合他店に置いていかれる可能性があります。ラーメン店におけるCSF(主要成功要因)はやはり「味」ですが、競争の激しい業種ですから、今後はサービスに注力して少しでも優位に立とうとする店も増えてくるはずです。

また、極端な例では、経営者が「俺がB型の人間と気が合うからB型の人間しか雇わない」といった妙な「こだわり」を語っているのを見かけることもあります。言うまでもなく、こういったこだわりはもはや「偏執」であり、それが成果に結びつくことは少ないと思われます。仕事において自分の「スタイル」や「価値観」をもつことは大切ですが、それが意味のあるものになっているかは振り返りが必要そうです。

このように、「こだわり」においては、それが正しいこだわりなのか、誤ったこだわりなのかを見極める必要があると考えます。

感動体験のためにフーターズとメイドカフェが埋めるべき、最後1つの「穴」


「経験経済」を提唱したパインとギルモアによると、企業が顧客に「感動」を提供するためには4つの視点があるそうです。

(1) Entertainment:娯楽性
(2) Esthetic :美的要素
(3) Escape:(日常からの)逃避=非日常性
(4) Education:教育的要素

たとえばAppleのiPhoneはゲームもできるし(娯楽性)、本体のデザインも優れている(美的要素)。そして、様々な学習に使えるアプリがあります(教育的要素)。4Eのうち3つの要素を抑えていることがわかります。

また、近所に英会話カフェがありますが、ここは英語が学べるので「教育的要素」があります。また、時々ゲームやライブなどイベントを行っており「娯楽性」もあります。

あるいは、温泉旅館はもともと非日常性が強い場所ですが、内装に力を入れて美的要素を強めようとか、陶芸体験を企画して教育的要素を強めようといった手を打つことができます。

このように「4E」はサービスの分析・改善のうえで参考になるフレームワークです。


では、僕の好きなフーターズとメイドカフェに当てはめて考えてみます。

(1)Entertainment(娯楽性)
⇒フーターズではショータイムがあり、ダンスを見せてくれます。
また、メイドカフェでもショータイムやゲーム(ダーツなど)があります。



(2)Esthetic(美的要素)
⇒美女/かわいい女性が、セクシー/萌えなコスチュームで我々の目を楽しませてくれます。
また、店内の内装にもこだわっています。



(3)Escape(非日常性)
⇒フーターズは外国人の店員も多く、海外にいるかのような雰囲気の店内と演出です。
また、私が行ったメイドカフェは「夢の国」がコンセプトであり、文字通り徹底てされた脱日常体験ができます。

フーターズやメイドカフェもハマる方が多いのも納得。4つのEのうちの3つを高いレベルで抑えているわけですから。しかもいずれも居酒屋プラスα程度のリーズナブルなお値段です。

しかし、最後に"Education"はどうでしょうか。フーターズやメイドカフェに行ったことで何か「学習」が得られたかというと、さすがにここは未踏の領域になっていると思います。もっとも、僕と一緒にメイドカフェに初めていった方の多くは「こういう世界があるんだと勉強になりました!」と言うので、その点では学びがあるのかもしれませんが…。

「メイドカフェやフーターズが、来店客に何か教育的要素を提供できるとすればそれはどのようなものか?」

この問いに対して優れた答えが得られたとき、これらのお店での感動体験はさらに大きなものになるはずです。
(補足ですが「教育的要素」は何もマジメな内容である必要はありません。美味しく魚を焼くコツとか、ちょっとした豆知識でもOKです。「トリビアの泉」が流行ったように、人は無用な雑学でも知ることに喜びを感じる習性があるからです)

思いつきですが、たとえばフーターズなら「プチ英会話講座」など企画したら、僕、いや、英会話学習中の男性は飛びつくかもしれません( ̄∀ ̄)

ツッコミ待ちマーケティング


…なるもの考えてみました。たとえばこんな例。



Amazonで売っているガッキーのカレンダーですが、誤植で写真が竹内力になっていたことがあります。

これが途端にネットで話題になりました。Twitterやまとめサイトにて「ガッキー、ワイルドすぎるw」といったコメントが飛び交いました。

■新垣結衣2011年カレンダーのガッキーのガラが悪い件 しかもタバコ吸ってる件
http://2r.ldblog.jp/archives/3681546.html

おそらく、普通にガッキーが表示されているよりは、アクセス数は高かったと思います。

他の例。



こちらもTwitterやFacebookなどでかなり採り上げられました。もしこれが普通に「98円」だったら、単なる(世の中に無数にある)チラシの1つとしての存在に過ぎなかったはずです。

このように、通常あるべき状態からズレたものに対して、我々は思わずツッコミを入れたくなります。そんな「ツッコミ要素」を盛り込んでおくことで、ありふれた情報であったはずのものが突然注目を集めることがあります。


もちろん、これはこのままではビジネスに使えません。上記の2つの例は「たまたまやらかした誤植」がきっかけでした。

たとえば上記の真似をして、小売店で「100円のアイスが198円!」とチラシを打てば一度は「おもしろい」と注目を浴びるかもしれません。しかし、毎回それを続けるわけにはいきません。この手の誤植は天然だからこそ面白いのであり、狙ってやっていることが見え透いていれば痛々しいだけです。


ただ、この「ツッコミ要素を仕込む」という考え方自体は使い道があります。

たとえば、小売店で「じゃんけん大会」をやるとします。勝った人には記念品をプレゼント。これだけならどこにでもある販促イベントです。

しかし、これが「バルタン星人とのじゃんけん大会」だったらどうでしょうか。実際、「チョキしか出せんやろ!」とツッコまれまくりました。

■100戦100敗…バルタン星人のじゃんけん大会の結果が悲しい
http://matome.naver.jp/odai/2136355381241904301




別の例。ほか弁が「進撃の巨人」とタイアップした弁当を出したそうです。どうみても普通の弁当なのですが、たとえば、キャベツが「兵士が馬に乗って駆け抜ける草原」をイメージしているなど。原作を読んだことがある人ならば「強引w」と突っ込まざるを得ません。

■ほっかほっか亭の「進撃の巨人弁当」の全貌判明! 作品をかなり強引に弁当にしていて笑った
http://rocketnews24.com/2014/02/14/413480/




これも例といえるかも。

■キュウリ、ブルーハワイに続く期間限定版「ペプシしそ」発売
http://gigazine.net/news/20090527_pepsi_shiso/




ポイントは「マジメにやらないこと」です。マジメに考えてしまうと、ありふれた企画にしかなりません。

「パーの出せないじゃんけん大会」
「イメージを強引に結びつけた弁当」
「ありえない味のジュース」

マジメにやらずに「通常あるべき状態からズレた」状態にしておいた方が注目を集めるのです。
(勤勉さ、マジメさが国民性である我々日本人にはなかなか難しいことですが)

商品やイベントなどを考える際には「ズレ」や「ツッコミ待ち」を含めることができないか、一考の価値はあると思います。


「スープ切れ終了」の傲慢


最近読んでいる漫画「ラーメン発見伝」。題名の通り「美味しいラーメン作り」がテーマですが、店舗オペレーションなどの話も出てきます。

第6巻では、このような話がありました。一部のラーメン店では(閉店時間前でも)「スープが無くなり次第終了」としているところがあります。主人公(というかおそらく作者)は、そのルールに異を唱えています。



(作中からの引用)

・「最近は"スープ切れ"が繁盛店への誉め言葉のように言われてるけど、オレはとんでもない話だと思っています。営業時間内にやってきたお客さんには必ずラーメンを提供できる準備をしておくのは店の義務ですよ」

・「ちゃんとした店は、(仕込み量を読んで)最悪でも閉店時間数分前のスープ切れ程度に留めている」

・「十分に利益が出ているからといって仕込み量を増やそうとせず、結果的に多くのお客様をダマしているというのはヒドい話だと思います」

・「仕込み量を増やす気がないのなら閉店時間を早めればいい。閉店時間も変えようとしないお店ってのは、悪天候などで客入りが悪かった場合でも確実にスープを使い切るための保険をかけているとしか思えません。お客さんへの迷惑を掛け金にして…」



「スープ切れ閉店」の言葉に、かねてよりもやもやしたものを感じていたのですが、それをハッキリさせてもらったような気がします。一見、ラーメン店として名誉なことのように見えつつも、その裏には切り捨てられた顧客の期待があるのだなあと。

余談ですが「二郎」では、スープ切れの宣告を、最後に並んだ来店客にやらせています(通称:死刑宣告人)。私も二郎の味は好きですし、また、(極端に言えば)味さえよければ許されるのがラーメンビジネスなのですが、顧客志向という視点からは最悪の方策をやっているわけです。貼り紙や立て札でもすればよいと思うのですが…


■ラーメン二郎の「死刑宣告人」 あれやるの嫌だよな
http://michaelsan.livedoor.biz/archives/51802557.html


ただ、これに近いことはラーメン以外の業界でも起こり得るのではないかと思います。企業としては「売り切れ」よりも「売れ残り」の方が怖いですから、つい売れ残りを出さない方向に意識が向いてしまう。だから「売り切れ御礼」となればお店としては嬉しいものの、その裏には買えずにガッカリするお客様がいる。

そういうお客様達の心情に対して、常にセンシティブでありたいものだなぁと、この話を読んで思ったのでした。


大学受験講義動画サービス「受験サプリ」が社会人にもオススメ


いくつかお試し動画を観つつ、ちょっと入会を検討しています。

受験サプリ

これはリクルートの新サービスで「月額980円で有名講師の講義が見放題」というものです。もちろん大学受験生を対象にしたサービスですが、以下のような理由で僕のニーズにとても合っているのです。




(1)プレゼンスキルを学べる

 大手予備校のトップ講師は数千万レベルの年収になるそうですが、そういった彼らのトークをいくつも観ることができます。もちろん「授業」ですので、ジョブスやTEDのようなダイナミックなプレゼンとは違うのですが(そもそも目的が「理解」vs「説得」ですから、かなり違いがあるわけです)、幅広いレベルの高校生・浪人生が理解できるように工夫された講義力は、ジョブスらとはまた違った意味で学べるものがあります。(特に診断士試験の受験指導をしている講師などにとって参考になるかもしれません)


(2)英文法:「なぜ」から理解できる

 他の科目にも言えることですが、英文法など「そういうものだから覚えろ」というのではなく、「なぜそうなるのか」を説明してくれます。たとえば肘井先生の「仮定法」の講義(試聴可)では、なぜ仮定法では過去形や過去分詞が使われるのかの背景を説明してくれており腑に落ちました。TOEICにチャレンジしている方には、Part5,6の実力アップにもなるはずです。

 なお、講師の一人の関先生の解説書はとても分かりやすいと評判です(私も買いました。文末参照)。


(3)現代文:読解力や文章力、思考力を高められる

 受験の現代文では一流の論説文や小説を題材に、その構造を紐解いていきます。その過程で、文章を書み読きするうえでの原則や考え方を身につけることができます。
 
 また、現代文の解答プロセスは感覚的なものではなく、論理的に行う必要があります。なぜ選択肢(ア)が正解なのか、なぜ選択肢(イ)ではダメなのか、根拠を持って選べなければ得点は安定しません。よって、現代文を学ぶ中で論理的思考力も養うことができると言えます。
 

(4)その他(日本史・世界史など):教養を高められる

 このへんは各自の興味次第ですが、私の場合は大学受験で社会・理科をやらなかったので、今になってこういった話を聞くのは楽しいです。先日ある診断士が言っていてなるほどと思ったのですが「教養があると文章を書くうえで表現力が高ま」ります。たとえば「覚悟を決めて重大な決断をした」という一文を「ルビコンを渡った」と表現できるわけです(あまり教養をひけらかすような文章もイヤミですが)。



また、化学の坂田先生の笑顔で明るい講義は必見です(笑)。



(5)そして、これだけあって月額980円

 これだけのベネフィットがあって、月980円。忙しくて週あたり1時間≒月4時間しか受講できなかったとしても、1時間あたり245円。とても割安です。

というわけで、誰にでもオススメとは言いませんが、上記のようなニーズにヒットする方はぜひご検討ください。

「遊び心」に定評のあるMINIのプロモーション戦略


ゆるキャラの中でもひときわ人気・話題性のある「くまもん」。ついに海外に進出し、自動車のMINIとコラボして「くまもん MINI」を発表しました。

■「くまモンMINI」もらったモン 英の自動車工場訪問
http://www.asahi.com/national/update/0712/TKY201307120068.html



斬新な組み合わせですが、これに限らずMINIは以前から次々とユニークなプロモーションを打ち出しています。MINIというクルマは高性能志向でもなく高級志向でもありません。その独特なデザインや世界観によって「感性重視」な顧客層をターゲットにしています。だからこそ、プロモーションもクリエイティブなものが多いのだと思われます。

今回はその事例をいくつか紹介してみたいと思います。




まず、"FAN THE FLAME"。坂道にMINIを設置しロープでつなぐ→ユーザーが「いいね!」すると数秒間炎が出る→ロープを焼き切ってMINIを動かした人が実車を入手できる、というゲーム的な企画です。Facebookの特徴を最大限に活かした手法といえます。

■FAN THE FLAME
http://designwork-s.com/article/248117711.html






また、ロンドンオリンピックではMINIのラジコンを用意して(ヤリ投げのヤリを運ぶなど)フィールドで活躍させています。

■五輪公式スポンサーBMW、「MINI」のミニサイズを使った遊び心溢れる“フィールドPR”
http://adgang.jp/2012/08/19640.html






国内では、スマートフォン(GPS)を活用した企画がありました。ゲーミフィケーションの要素を採り入れ、仮想上のMINIを鬼ごっこの要領で奪い合うというものです。こちらも優勝者には実車が贈られました。

■BMW、位置情報によるMINIクーペ奪い合いキャンペーンを実施
http://media.looops.net/kensuke/2011/12/12/minihanting/



なお、この企画は複数の広告賞を受賞しています。

■BMW Japan Corp. 「MINI Coupeハンティング大作戦」が第11回モバイル広告大賞 グランプリ 他2賞、第65回広告電通賞 インターネット広告電通賞 モバイル・コミュニケーション部門最優秀賞を獲得
http://www.dentsu-em1.co.jp/topics/topics-008




また、最近は参入企業も多い「エイプリルフール広告」ですが、当然MINIも参加しています。まず「(空を飛べる)ウィングオプションの販売」。

■MINI、エイプリル・フール限定で「ジョン・クーパー・ワークス」用の翼
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20130401_594017.html


(クリックで拡大)

また、ディアゴスティーニの要領で毎週部品を集めていく「週刊MINI」という企画。

■BMW、MINIブランド作成の広告『週刊MINI 4月1日創刊!!』が第4回 読者が選ぶ東京新聞広告賞 部門賞を受賞
http://autoc-one.jp/news/1410162/


(クリックで拡大)




そして、これらのプロモーションが販売を後押しし、MINIは2012年には国内で過去最高の売上を記録しました。

■「MINI ブランドは、2002年からの MINIビジネス開始より、昨年で記念すべき10周年を迎えたが、その記念すべき年に、過去最高の販売台数を記録した」(BMW社プレスリリースより)
http://news.bmw.co.jp/press/2013/01/10.html


当ブログでもたびたび紹介してきましたが、ダニエル・ピンク氏は著書「ハイ・コンセプト」において、これからの時代は「遊び心」が重要になってくると指摘しています。

そして、では遊び心の事例として具体的にどのようなものがあるのか?と考えたときに、MINIの取り組みはとても先進的であるし、今後も着目すべきものであると考えます。

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