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短納期の「安定化」


昨年の2次試験の生産事例、第3問。
「国内生産にこだわるC社が強化すべき点」

この自分の再現答案について、ある診断士の方から「本番であれが書けたのがすごい」と言っていただいた。

え? どこがすごかったんだっけ?
とりあえず、答案を再掲してみる。


「低価格要請にできる限り配慮しつつ、環境負荷の低い加工サービスなど高付加価値商品の開発に注力する。理由は、これまでの技術開発の成果を活用し、価格競争を回避するため。また、国内生産を行っている顧客の信頼を得るために、短納期の安定化に注力する。」


「低価格要請に配慮しつつ」「価格競争を回避」ってなんやねんなどと、実はボロがあったりするのだけど、最後の「短納期の安定化に注力する」の部分。ここがよかったと言われた。


与件には、C社の「実際の納期はばらついている」という意味の記述があった。だから、このバラツキをなんとか均一化すべきなんじゃないかと本番では考えた。

本番では、このとき、ファイナンスの「標準偏差」が頭に浮かんでいた。標準偏差は「いくら収益率が高くても、その発生確率のバラツキが大きくてはリスクが高く、投資案としては採択しにくい。」という考え方である。C社もそれと同じことで、いくら平均値としては短納期でも、その納期のバラツキが大きくては問題があるのではないか、と。

顧客の立場になって考えてみても、「3日でできます」と言われて実際に4日かかったらもちろん困るけど、逆に急に1日や2日でできましたと言われても、顧客としてはほとんどの場合、3日を想定して段取りを組んでいるはずだから、あまり嬉しくはないのではないか? とも考えた。


だから自分は「短納期化」ではなくて「安定化」という言葉を選んだ。その診断士の方に指摘をいただいたあと、実際に他の方の解答を見てみると、たしかに「短納期を実現する」といった主旨の記述が多く、バラツキをなくすことに言及している解答は意外に少ないことがわかった。他人に言われるまで、案外気がつかないものであります。


ただ、これにしてもほとんどの方は頭の中に「バラツキ⇒安定」という方向性は浮かんでいたのではないかと思う。前述のように、与件にはそのことがあまりに明確に記述してあるわけだし。もしこれが得点の差になっていたとすれば、それは「頭に浮かんだことを文字に落とせたか否か」の差だったのかなと思っている。

もっとも自分はそのスキルが高いというわけではなく(スキルを伸ばしたいとは以前から思っていたけど)、たまたま本番でそれができたに過ぎないと思っているのだけど、では、そういったスキルはどうしたら伸びるんだろう? という疑問が次に浮かんでくる。

仲間の受験生の方のお力になるためにも、ちょっとこの点にフォーカスして、今後考えてみようかなと思います。

再現解答・生産事例編 「どうして異業種じゃだめなのさ」


新制度初期を思わせる「多文字数×少設問数型」。正直、このタイプ苦手。いろいろ盛り込めるというメリットはあるけれど、そもそも題意を把握していないとゴッソリ落とす可能性があるし。初めに変なこと書くと、その後は読んでもらえないかもしれないし。


1.C社が高業績を挙げている理由
「取引先を分散化することで、売上や利益、稼働率を確保してきたため。」
「全自動ライン中心の編成など、コスト重視の生産体制を維持してきたため。」

SWOTで稼ごうと思ったらよくわかんない上に配点10点とな。ますます後の難問をどうにかしなければならないとプレッシャー強まる。嗚呼。


2.増産要請に応えることの経営への影響
「要請に対応することで売上増加が期待できる。しかし、,修里燭瓩療蟷颪砲茲蝓技術開発等への投資が困難になる。以前のような依存度が高い状況に戻り、経営リスクが再び高まる。J雑化している生産体制にさらに負担をかけ、他社注文に影響を及ぼす。」


失敗。たまにやってしまうのだけど、いろいろ詰め込んだら文字数が足りなくなったパターン。「強みが薄まる」「利益が圧迫される」など入れたかったところ。


3.国内生産のみで発展するために強化すべき点
「低価格要請にできる限り配慮しつつ、環境負荷の低い加工サービスなど高付加価値商品の開発に注力する。理由は、これまでの技術開発の成果を活用し、価格競争を回避するため。また、国内生産を行っている顧客の信頼を得るために、短納期の安定化に注力する。」

('A`)ヨクワカンネ。 「高付加価値製品で価格競争を回避」などという、超ありきたりなことしか書けず。あとは「納期がバラバラ」という記述が気になったので盛り込んでおいた。


4.技術開発についてのアドバイス
「技術開発体制として、兼任ではなく専任によるプロジェクトチームを発足させることをアドバイスする。開発上の諸課題に対して優先順位を設定し、その順に取り組んでいく。また、開発活性化のため、同業他社との戦略的提携や研究機関との産学連携も提案する。」

さあ、出てきましたMOT。ここで何を血迷ったのか、「同業他社」と書いている。なんで異業種じゃダメなのさ、むしろ新連携のほうがいーじゃん、と思っても後の祭り。あとは「課題は多く残されている」という本文に対応して、「優先順位を設定する」ことを提案。


5.情報システムで管理すべき重要なデータ項目
「)楴劼所有する情報として、受注書や受注残の情報および顧客の生産見通しなど、工場が所有する情報として、生産計画の進捗状況や余力の状況など、その他として各拠点間の搬送時間やそのコストなど。これらを統合・分析し、最適化された生産割り振りを行う。」

もう適当。本文からデータっぽいものを転記しただけ。

っていうかここまで再現してみて、「けっこう合格やばくね?」っていう気がしてきた。


それにしても、最近の事例企業ってぜいたくになってきた。今年のC社、経常利益率10%ですよ。昔の企業は「右往左往」とか「廃業も選択肢」とか「いっそのこと会社を売却してしまおうか」とか目も当てられないような企業ばっかりだったけど、近年は景気回復の影響か、演習も本試験も「現状でも好調なんだけど、もっとよくするには?」的な事例が多かった。

そういった企業は、やはり大ピンチ企業に比べるとまともな分、問題点や課題が見つけにくいかも知れないデス。

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